インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ
ダライ・ラマ法王は、英国の新首相に就任したボリス・ジョンソン氏に書簡を送り、祝福の言葉を伝えられた。そして、長年にわたり定期的に英国を訪問してきたこと、その訪問を通して、あらゆる階層の人々の愛と友好の情に触れたことについて次のように述べられた。
「私は、英国の友人の皆さんが、チベット人が求めている自由と尊厳に強い関心を寄せ、私たちを支援して下さっていることに心から感謝しています。歴史的に見ても、チベット人は英国とのユニークな関係を長期にわたって享受してきました。今日に至るまで、われわれは1959年以前にチベットに滞在していた英国政府高官のご家族と親密に連絡を取り合っています」
「私たちは今、きわめて困難な時代を生きています。英国の欧州連合(EU)離脱の問題については、私も次のような見解を明らかにしています」
「何世紀にもわたって剣を交えてきた欧州の国々が、欧州全体の利益のために協力し合うことを決意したEUの精神を、私は称え続けてきました。しかしながら、2016年の欧州連合離脱の是非を問う国民投票においてなされた選択もまた、私は尊重しています」
法王は、いかなる変化に迫られようとも、英国は、相互依存が高まっている世界において影響力のある立場を享受し続けるであろう、と期待を込めて綴られた。そして最後に、祝福の祈りを捧げられた。