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第33回カーラチャクラ灌頂の準備の儀式 2014年7月10日

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インド、ジャンムー・カシミール州 ラダック、レー

ダライ・ラマ法王は、本日早朝より会場内に設けられたステージに足を運ばれ、そこで4時間ほど自生起の儀式を行なわれた。法王が昼食から戻られると、暑さのなか、およそ14万4千人がカーラチャクラ灌頂の準備の儀式(序会)に参加するために集まっていた。法王はステージの前に出られて集まった大勢の聴衆をご覧になり、笑顔で手を振って挨拶され、聴衆もそれに応えた。ステージの上では、法王はガンデン・ティー・リンポチェ、サキャ・トゥンセ・リンポチェ、ディクン・チェツァン・リンポチェ、ロブサン・センゲ主席大臣をはじめとするラマや高官たちに挨拶をされた。


第33回カーラチャクラ灌頂の準備の儀式に参加するために集まった14万人を超す聴衆に挨拶をされるダライ・ラマ法王。2014年7月10日、インド、ラッダク(撮影:マニュエル・バウアー)
法王は、仏陀に対する礼讃偈、『般若心経』、ナーガールジュナの『根本中論偈』の最後の偈を読誦されたあと、法話を始められた。
「私たちは砂マンダラを使って皆さんにカーラチャクラの灌頂を授与します。今日は、明日の本灌頂(本会)のために必要な準備の儀式を行ないます。世界には多くの宗教があります。すべての宗教が愛、思いやり、寛容の必要性を説き、怒りに屈服したり悪意を抱いたりしないようにと助言していますし、貪欲な心を起こすと他者に害を与える行為に従事してしまうため、自分が持っているもので満足することと自己規制を教えています。特にキリスト教徒は、より積極的に他者への奉仕活動をされているようです。キリスト教の修道士、修道女たちは、シンプルで質素な生活をする傾向があります。」
法王は、すべての宗教は共通して愛、思いやり、寛容、自己規制を教えているが、哲学的な見解に関して言えば、それぞれ異なっているということを繰り返し述べられた。多くの宗教は神という創造主の存在を主張しており、それが大きな特徴となっている。こういった宗教は神という創造主の存在を信じているので、すべては神の意志であると考えて、それに従って生きようとしている。前世と来世という考え方を受け入れている宗教もあるし、キリスト教徒の場合は、死後の魂は天国あるいは地獄へ行くと信じている。しかし、仏教徒はそのような魂の存在を受け入れていない。仏教はナーランダー僧院の伝統に基づいて、論理的なものの考え方に依拠している。今日、近代教育のレベルが高まっている中で、ナーランダー僧院の伝統が強調している智慧と論理的なものの考え方に、多くの人々が魅力を感じている。

ここで法王は、儀式の一環として、のちほど夢判断のためのクシャ草と赤い守護の紐が受者たち全員に配られることになっているが、その時に起こる混乱と騒ぎを避けるために、早目にそれらを配るようにと指示された。

そして法王は、次のように述べられた。
「今私たちは、仏教の教えを授かるために、チベットから伝わった仏教が長年繁栄したラダックの地に集まっています。あなた方の多くはラダック地方やヒマラヤ地方から来ておられますが、5000人位の方々は多くの費用と困難を乗り越えて外国から来られ、その中には、中国人や他の仏教国からの参加者も含まれています。この偉大な宗教行事を実現させて下さった主催者の皆様に感謝いたします。」



第33回カーラチャクラ灌頂の準備の儀式で話されるダライ・ラマ法王。2014年7月10日、インド、ラッダク(撮影:マニュエル・バウアー)
「どの宗教を信じようとも、異なる慣習や言語を使おうとも、私たちはみな幸せを求めています。仏教では、私たちの心の本質である『光り輝く光明の心』について語ります。すべての生きとし生けるものは、汚れがなく、対象物を知ることができるという心の本質を持っています。カーラチャクラの実践は、この『光り輝く光明の心』を顕現させる方法を私たちに教えてくれます。」

さらに法王は、「ここに集まったすべての人に必要とされているのは、よい心、あたたかい心、より利他的な態度を培うことです。誰一人苦しみを欲する人はいないのですから、できれば他者を助け、それが無理でも、少なくとも人に害を与えないように努力するべきです」と述べられた。

「3日間の前行法話で、皆さんは多くのことを学んだと思います。しかし一番大切なことは、ひとりのよい人間になり、他者に親切にしなさいという助言です。」

次に法王は、カーラチャクラ灌頂の過程において起こりうるすべての障りを取り除くために、トルマ(ツァンパやバターを練って作る供物)を捧げる儀式が行なわれていることを説明された。障りを引き起こす力を持つものが供物に満足して、これから行なわれる灌頂の儀式を邪魔しないように請願され、守護のために金剛の結界を築く観想も行なわれた。

「これまでの3日間の法話では、私のことをあなたのラマ、あるいは精神の導師とみなす必要はありませんでした。しかし、カーラチャクラの灌頂の儀式では、あなた方は私に対する信心を持つ必要があります。私は自分がカーラチャクラ尊に変容したと観想しましたので、私たちは師と弟子という関係に入っていくことになります。」

「ドルギャルあるいはシュクデンと呼ばれる護法尊に関して言えば、私も以前はシュクデンを信仰していました。しかし、シュクデンがダライ・ラマ5世の時代に現れ、ダライ・ラマ5世がそれを仏法と有情を害する悪霊だと認識されたことについて書かれた文書を見つけてから、私はシュクデンの信仰をやめました。シュクデンはサキャ派やゲルク派の修行僧たちによって信仰されており、。ゲルク派の僧侶なら、ニンマ派の経典や仏像・仏画などを家に置いているだけで、シュクデンに罰せられると言われていました。シュクデンを信仰していたとき、私は他の宗派の教えを学ぶことも実践することもできませんでしたが、シュクデン信仰をやめてから、そういうことが自由にできるようになったのです。」



第33回カーラチャクラ灌頂に参加するために集まった14万人を超す人々で埋まる会場の光景。2014年7月10日、インド、ラッダク(撮影:マニュエル・バウアー)
「皆さんの中にもしシュクデンを信仰している人がいたら、私からこの灌頂を受けることはよいことではありません。何故なら、そうすることによって、ラマと弟子との師弟関係を損なうことになるからです。しかし、シュクデンの修行を続けたいかどうかはあなたがた次第です。」

法王は、歴代のダライ・ラマの中では、ダライ・ラマ5世とダライ・ラマ13世がシュクデンの信仰を行なうことを禁止されたと語られた。師弟関係の精神的な絆が損なわれてしまうからである。さらに法王は、宗派にこだわらないことは大変重要なことだと述べられた。たとえば、キリスト教、ヒンズー教、ユダヤ教、イスラム教は、それぞれの信徒たちを長い間支え、役立ってきたのだから、私たちはすべての宗教に対する敬意を持つべきである。宗教が人々の役に立つことはよいことだからだ。法王は、宗教に信心をするならば、真摯な態度で信仰する必要があるということを強調された。異なる宗教間の調和を図り、お互いの宗教を尊重することは非常に重要なことである。チベット仏教の中でも、ニンマ派、サキャ派、カギュ派、ゲルク派、あるいはボン教徒であっても、お互いを尊重することがとりわけ重要である。

法王は、ボン教徒は当初他の修行をしていたが、時が経つにつれて古典的な仏教のテキストであるチャンドラキールティの『入中論』などを取り入れるようになったと語られた。チベット仏教の宗派が共通して維持しているナーランダー僧院の伝統に力を入れるなら、宗派の間に存在する小さな相違にこだわるのは適切なことではない。お互いの信頼と友好関係を築くことが今必要とされているのだ。

法王は、ツォンカパの弟子の一人、ケドゥプ・ジェに与えられた質問の一つを思い起こされ、それについて語られた。その質問は、サキャ派の「道果説」を授けた師からの質問であり、ニンマ派の教えであるゾクチェンを真正な教えとみなすことができるかどうか、というものだった。ケドゥプ・ジェは、「ゾクチェンの実践は仏法の高度な理解を得ている者がするべき修行であり、それをさげすむことは地獄に墜ちる因となる。人々は、実践という名のもとに行われている間違った行ないのせいでゾクチェンを批判しているに過ぎない」と答えられたそうである。

そこで法王は、次のように述べられた。「異なる宗派を統一したり、宗派にこだわらないことは重要な考え方であり、チベットの偉大な導師たちはこれを実践されてきました。最近私は、この宗派、あの宗派といって大きなこだわりを持ち、自分はゲルク派だけに属している、カギュ派だけに属しているなどと主張する西洋人に会うことがあります。ラマは弟子に、そのような態度を取るのではなく、お互いの宗派を尊重すべきであると教えなければなりません。」



第33回カーラチャクラ灌頂の準備の儀式の中でクシャ草(吉祥草)を配るボランティア。2014年7月10日、インド、ラッダク(撮影:マニュエル・バウアー)
次に法王は、カーラチャクラの伝統は、ダライ・ラマ7世ケルサン・ギャツォが主に実践されていた修行であり、ダライ・ラマ7世は、ナムギャル寺の僧侶たちに儀軌を教え、カーラチャクラに関するテキストや指導書を著す責任を負っておられたことを説明された。また法王は、密教を意味する「秘密真言乗」という言葉が、密教の修行は公けにすべきものではなく、秘密裡に行なわれるべきものであることを意味していることを明確にされた。真言を意味する「マントラ」というサンスクリット語は、世間的なものの現われから心を護る、という意味である。

法王は、灌頂の準備の儀式の一部として、まず在家信者の戒律を授与されるために帰依の儀式をされ、次に、一切有情を苦しみから解放したいと望む「熱望の菩提心生起」を行なわれた。そして最後に、菩薩戒を授与された。仏陀、仏法、僧伽の三宝に帰依することは、私たちが仏教徒であり、私たちの修行が他の宗教の修行とは違うことを明確にするものであり、一方で、菩提心を生起することは、私たちが大乗仏教の修行者であることを明確にするものであると説明された。今日法王は、カーラチャクラ尊の胎内に宿る「胎内の灌頂」を授与され、最後に受者たちに、翌朝の夜明け前に見た夢を調べるよう指示されて、準備の儀式が完結したことを宣言された。そして法王は車で公邸に戻られ、群衆はシワツェルの会場から溢れ出していった。

明日は、カーラチャクラの本灌頂が行なわれる。
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