インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ
ダライ・ラマ法王は、現ロンドン主教であるデイム・サラ・マラーリー氏が次期カンタベリー大主教に指名されたことを受け、10月4日付で書簡を送られた。その中で心からの祝意を表して、次のように述べられた。
「今日、世界は多くの困難に直面しています。基本的な人間の価値が問われている時代です。宗教の指導者として、私たちには基本となる人間の価値に再び人々の関心が集まるようにするための、特別な責任があると確信しています。全ての伝統的宗教は、許し、忍耐、慈悲を説き、それらを育む方法を示しています。そのような実践的な良き徳性は、他者と実りある形で分かち合えるものです」
「貴女が英イングランド教会の初の女性指導者となられることを大変喜ばしく思います。ご存知かもしれませんが、科学的な証拠によれば思いやりという点で、女性は他者の感情に対してより敏感です。したがって、より多くの指導者が女性であれば、世界はより理解と平和に満ちた場所になるだろうと私は固く確信しています。あなたの任命は希望の光です」
このように述べると、法王は祝福の祈りを捧げて書簡を締め括られた。