ダライ・ラマ法王14世公式ウェブサイト
メニュー
サイト内検索
SNS
言語
  • ダライ・ラマ
  • スケジュール
  • 写真
  • 動画
日本語
ダライ・ラマ法王14世公式ウェブサイト
  • ツイッター
  • フェイスブック
  • インスタグラム
  • ユーチューブ
動画 ネット中継
  • ホーム
  • ダライ・ラマ
  • スケジュール
  • ニュース
  • 写真
  • 動画
  • 来日特集
  • ネット中継
  • その他
メッセージ
  • 慈悲の心と人間価値
  • 世界平和
  • 環境
  • 宗教間の調和
  • 仏教
  • 引退と転生
  • チベット
  • インタビューと発言録
  • 各賞の受諾スピーチ
法話
  • インドでの法話会に参加するためのアドバイス
  • ダラムサラ・ガイド
  • 心の訓練
  • 『真実の言葉』
  • カーラチャクラについて
法王庁
  • 一般謁見
  • 個人謁見
  • 報道関係者のインタビュー
  • 招聘
  • 問い合せ先
  • ダライ・ラマ基金
書籍
  • よろこびの書 変わりゆく世界のなかで幸せに生きるということ
  • ダライ・ラマ英語スピーチ集 ― Be Optimistic!楽観主義でいこう!
  • ダライ・ラマ 声明 1961-2011
  • 愛と信念の言葉
  • ダライ・ラマ『菩提心の解説』
  • 小さないじわるを消すだけで
すべて見る
  • ニュース

思いやりによる世界平和 2021年12月11日

シェア

インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ

今朝、ダライ・ラマ法王は、1989年にノーベル平和賞を受賞されたことを記念する式典にオンラインでご出席された。このプログラムは台湾のガンデン・シャルツェ・センターが主催したもので、オスロで法王が受賞されたときの授賞式の短い映像で始まった。その中で、ノーベル委員会のエーギル・オールヴィック委員長が表彰状を読み上げ、この日は国連が世界人権宣言を採択した記念日でもあると述べた。

台湾のガンデン・シャルツェ・センターの主催によるプログラムの始めに、1989年に法王がノーベル平和賞を受賞されたときの式典の映像をオンラインでご覧になるダライ・ラマ法王。2021年12月11日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・ジャンペル / 法王庁)

法王は当時のご挨拶で「平和を願う人々にとって、この賞は喜びの源です」と述べ、次のように続けられた。
「一日も早く真実が明らかとなり、わたしたちチベット人の歴史的な権利が回復されることを切に願い、祈っています。私は毎日、世界の恒久的平和を祈るとともに、この困難を克服するための取り組みを自分の責務として再確認しています。また、世界中の人々が互いを愛し、助け合い、真の調和の中で暮らせる日が訪れることを目標に、誠心誠意努力していく所存です」

法王のノーベル平和賞受賞の映像が流れた後には、それを祝って学生たちがエネルギッシュな体操とダンスを披露した。そして、司会者からお言葉を求められ、法王は次のように挨拶された。

「まず最初に、私の兄弟姉妹、特に漢族の兄弟姉妹の方々にご挨拶したいと思います。私たちは何世紀にもわたって親密な関係を築いてきました。政治的な浮き沈みはあっても、兄弟や姉妹のような親密な感覚は残っています。私たちチベット人と漢族の間には、仏法への帰依という共通点があります。私が中国本土を訪れたとき、多くの寺院や仏像を目にしました。私たちが密接な宗教的つながりを持っていることは明らかです」

「人間のみならず、鳥類や野生動物を含むすべての生きとし生けるものは、平和に暮らしたいと願っていますが、その生き物の中で、最も危ういことをしているのが人間です。人間には素晴らしい知性がありますが、それが煩悩という悪しき感情によって誤った方向に向けられることがあります。ライオンや虎のような肉食動物は爪や牙を持ち、狩りをして他の動物を殺し、その肉を食べますが、彼らが他の動物を殺すのは食べ物を必要としているときだけです。それに引き換え、人間は正当な理由がなくても問題を引き起こしてしまいます」

「私たちはこの状況を正すことができるでしょうか?私は正すことはできると信じています。なぜなら、人間には本来、優しさと思いやりの心が備わっているからです。私たちが生まれた瞬間から、母親が愛情を注いで面倒を見てくれますし、そうでなければ、私たちは生きていけません。この経験は、優しさと思いやりがすべての幸福の根源であることを学ぶ最初の機会となります。しかし、この優しさと思いやりという良き資質は、学校に通い始めると次第に薄れてしまうようです。健全なる身体と心の平和は、愛と思いやりの上に成り立っていることを再認識するべきなのです」

「怒り、執着、憎しみなどの破壊的な感情(煩悩)が恐れや不安を引き起こし、心の平和をかき乱すことを認識したならば、知性を発揮して否定的な感情を克服するための対策を講じなければなりません。インドでは、釈尊の時代以前から、慈悲の心(カルーナ)と非暴力(アヒンサー)が実践されていましたし、今でもその伝統は力強く生きています」

「すべての宗教は、互いに思いやりを持って接することの大切さを教えています。釈尊も、かき乱された心は苦悩をもたらすだけであり、よく訓練され、コントロールのできる心は喜びの源であると教えておられます」

台湾のガンデン・シャルツェ・センターの主催で開催された法王の1989年ノーベル平和賞受賞を記念する式典に、公邸からオンラインで挨拶をされるダライ・ラマ法王。2021年12月11日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・ジャンペル / 法王庁)

「私は祖国を失って難民となりましたが、修行を積んでいたおかげで、怒りを感じることはありませんでした。私は、朝起きた瞬間から、愛と思いやりの心を高めることに専心します。そして、深遠なる智慧の系譜、広大なる方便の系譜、そしてそれらを統合する実践と加持の系譜についての理解を深めるような修行を実践しています。これには、インドの導師シャーンティデーヴァ(寂天)が説かれた偈が非常に役に立ちます」


  • この世のいかなる幸せも、他者の幸せを願うことから生じる。この世のいかなる苦しみも、〔自分だけを大切にして〕自分の幸せを求めることから生じる。(第8章129偈)

  • 多くを語る必要がどこにあろう。凡夫は自利を求めて〔望まぬものをすべて得て〕、成就者〔仏陀〕は利他をなして〔すべてのすばらしきものを得る〕。この二者の違いを見よ。(第8章130偈)

  • 自分の幸せと他者の苦しみを完全に入れ替えなければ、仏陀となることはできないし、輪廻においても幸せを得ない。(8章131偈)


法王は、発菩提心のような良き資質は教えることも学ぶこともできると断言され、「智慧と方便を組み合わせた修行はナーランダー僧院の伝統に由来するもので、根拠に基づくものの考え方に支えられています」と語られた。

次に、法王は『三信心を明らかにするナーランダー僧院の17人の成就者たちへの祈願文』の口頭伝授を行うと告げ、あとがきを読み上げることから始められた。そのあとがきには、20年前にこの著作を書かれた時の理由が概説されており、「仏陀を信心する者は、仏陀の教えを理解した上で信仰を持つことが極めて重要である」と述べられている。

テキストの冒頭に戻って、仏陀を縁起の師として礼賛する第1偈から読み始められ、偉大な哲学者であるチャンドラキールティ(月称)を讃える偈に達すると、法王は、チャンドラキールティの主要な著作である『入中論』には、智慧だけでなく、すべての修行の完成が記述されていると述べられ、その例として、次のようないくつかの偈を読まれた。


  • 勝利者の息子(菩薩)に怒ることで
  • 布施と持戒から生じた百刧に渡って積んだ善が
  • 一瞬のうちに打ち壊されてしまうのだから
  • 怒りよりも悪い不徳の行いはない(『入中論』第3章6偈)

  • 〔怒りは〕醜い姿を晒し、卑しさを導く、邪悪なものになる
  • 正しいものとそうでないものを知る知性を奪い取る
  • 忍耐しないことにより、いち早く悪趣に投げ込まれる
  • 忍耐は、すでに述べた〔悪い〕性質と反対の〔善き〕資質を作り出す(第3章7偈)

  • 忍耐によって美しくなり、聖者たちに好かれ
  • 善悪の区別に長けて賢者となり
  • のちに人や神として生まれて
  • 不徳を滅することになるだろう(第3章8偈)

  • 凡夫と勝利者の息子(菩薩)によって
  • 怒りの過失と忍耐による功徳を知り
  • 忍耐しないことを
  • 聖者が称える忍耐に常に速やかに依存するべきである(第3章9偈)


次の偈は、シャーンタラクシタ(寂護)への礼賛偈である。シャーンタラクシタはインドの仏教文献をチベット語に翻訳することを奨励された方であり、法王によるとチベット人に対して特に親切だったと評される。

法王公邸からオンラインで出席された1989年のノーベル平和賞受賞記念式典で、『三信心を明らかにするナーランダー僧院の17人の成就者たちへの祈願文』を読み上げられるダライ・ラマ法王。2021年12月11日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・ジャンペル / 法王庁)

法王は、残りの偈を明確な口調で朗読され、第20偈の最初の2行、「基体のありようとなる二諦(二つの真理)の意味を知ることにより、四聖諦(四つの聖なる真理)により輪廻の順観と逆観をあるがままに確証し」の部分を強調して説明された。そして、第23偈の祈願文に込められた願いについて述べ、その部分を読み上げられた。


  • 幾度も生を受けたとしても、三学を護持する人の体という拠り処を得て
  • 善説と成就による経典の教え(阿含)と体験に基づく教え(証得)を教示して
  • それを維持し広めるために
  • 偉大な先駆者たちと同等の行いをすることができますように


法王は、台湾の仏教徒の友人たちに仏教概論を説明して『ナーランダー僧院の17人の成就者たちへの祈願文』を読み上げることができたことを光栄に思うと述べられ、次のように続けられた。
「ナーランダー僧院で培われたアプローチの核心は、学ぶこと、熟考すること、瞑想することです。学びを通して理解が得られ、学んだことを熟考することで確信が得られ、そして確信を得た理解について瞑想することで心に馴染ませていくのです」

この日の記念式典に関連して、救急車の寄贈について短い発表が行われた。

最後に、法王は『菩提道次第広論』の結びの偈を引用して締めくくられた。


  • 最勝なる宝のような教えが普及せず
  • あるいは、普及したのに衰退してしまったところに
  • 大いなる慈悲に基づく心で
  • 利益と幸せの宝を照らし出すことができますように(『菩提道次第広論』結びの偈より)


[この記事の動画はこちらから]

  • フェイスブック
  • ツイッター
  • インスタグラム
  • ユーチューブ
  • ダライ・ラマ法王14世公式ウェブサイトに掲載の記事・写真などの著作権はダライ・ラマ法王庁または、正当な権利を有する第三者に属します。

シェア

  • フェイスブック
  • ツイッター
  • メール
コピーする

言語を選択

  • Chinese
  • Tibetan
  • Hindi
  • English
  • Italiano
  • Deutsch
  • Mongolian
  • Russian
  • Français
  • Tiếng Việt
  • Español

ソーシャル・ネットワーキング・サービス

  • フェイスブック
  • ツイッター
  • インスタグラム
  • ユーチューブ

言語を選択

  • Chinese
  • Tibetan
  • Hindi
  • English
  • Deutsch
  • Italiano
  • Mongolian
  • Russian
  • Français
  • Tiếng Việt
  • Español

サイト内検索

上位検索キーワード

  • スケジュール
  • 略歴
  • 受賞歴
  • ホーム
  • ダライ・ラマ
    • ダライ・ラマ法王14世の歩み
      • 三つの主な使命について
      • ダライ・ラマ法王14世の略歴
      • 誕生から亡命まで
      • 引退について
        • チベット民族蜂起52周年記念日におけるダライ・ラマ法王の声明
        • 第14期チベット亡命政権議会に際してのダライ・ラマ法王のメッセージ
        • ダライ・ラマ法王、引退について語る
      • ダライ・ラマの化身認定制度について
      • 日常
      • 質疑応答
      • 年表
    • 歴代ダライ・ラマ法王
      • 歴代ダライ・ラマ法王の略歴
  • スケジュール
    • 2025年履歴
    • 2024年履歴
    • 2023年履歴
    • 2022年履歴
    • 2021年履歴
    • 2020年履歴
    • 2019年履歴
    • 2018年履歴
    • 2017年履歴
    • 2016年履歴
    • 2015年履歴
  • ニュース
    • 2025年履歴
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2024年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2023年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2022年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2021年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2020年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2019年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2018年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2017年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2016年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2015年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2014年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2013年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2012年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2011年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2010年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2009年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2008年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2007年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2006年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
    • 2005年履歴
      • December
      • November
      • October
      • September
      • August
      • July
      • June
      • May
      • April
      • March
      • February
      • January
  • 写真
  • 動画
  • メッセージ
  • 法話
    • インドでの法話会に参加するためのアドバイス
    • ダラムサラ・ガイド
    • 心の訓練
      • 心の訓練:第一偈
      • 心の訓練:第二偈
      • 心の訓練:第三偈
      • 心の訓練:第四偈
      • 心の訓練:第五偈・第六偈
      • 心の訓練:第七偈
      • 心の訓練:第八偈
      • 発菩提心
    • 『真実の言葉』
    • カーラチャクラについて
  • 法王庁
    • 一般謁見
    • 個人謁見
    • 報道関係者のインタビュー
    • 招聘
    • 問い合せ先
    • ダライ・ラマ基金
  • 書籍
  • 来日特集
  • ネット中継
  • ネット中継