インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ
ダライ・ラマ法王は本日、インドのナレンドラ・モディ首相に書簡を送り、世界各地と同様にインドにおいても拡大している新型コロナウイルス(COVID-19)の抑制に向けたモディ首相の尽力を支援する意を表明された。
「私は、この危機が国際社会に突き付けている途轍もない挑戦に打ち勝つためには、厳しい措置が取られる必要があると考えています。貴殿の主導権のもと、南アジア地域協力連合の国々が連携して緊急基金を設立し、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための情報、知識、専門技術を交換するための電子プラットフォームが立ち上げられたことに、私は感謝したいと思います。こうした協力体制は、将来、このような危機に対処する際にも良き手本となることでしょう」
「お見舞いと支援のしるしとして、私もダライ・ラマ基金より、貴殿が立ち上げられた『緊急事態における市民援助と救援基金』(PM CARES Fund:Prime Minister's Citizen Assistance and Relief in Emergency Situations Fund)に寄付をいたします」
「また、ダライ・ラマ法王庁の職員たちも、一日分の給料を寄付したいと申し出ていることをお伝えしておきたいと思います」
「さまざまな機会に申し上げてきたように、私は、世界中で都市封鎖の必要が生じた結果として多くの方々が生計手段を失い、大変な苦労に直面しておられることを理解しています。安定した収入のない方々にとっては、家計のやりくりがきわめて困難になっているのです。そこで私は、首相が立ち上げられた基金などの慈善信託が、こうした方々に緊急に必要な支援を提供できるようになることを心より願っています」
最後に法王は、インド中央政府の措置に対する信頼の念を表明されるとともに、その措置が、新型コロナウイルスの感染拡大の阻止に功を奏するよう祈りを捧げられた。