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平和構築を目指す青年指導者たちとの対話 初日 2019年10月23日

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インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ

今朝、アメリカ平和研究所(USIP:the United States Institute of Peace)の一団は、平和構築についてダライ・ラマ法王と対話を行うために、紛争地域の11ヵ国(アフガニスタン、コロンビア、イラク、リビア、ミヤンマー、ナイジェリア、ソマリア、南スーダン、シリア、チュニジア、ベネズエラ)から24名の青年指導者たちとともにダラムサラを訪れた。また、彼らと共に、青年トレーナー、思想的指導者、そしてUSIPの職員も来訪した。

2019年10月23日、紛争地域の国々から来た若者たちに挨拶をされるダライ・ラマ法王。インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

対話の進行役を務めるアメリカ平和研究所の会長ナンシー・リンドボーグ氏は、まず、4回目の来訪となる青年指導者グループを迎えてくださった法王に対して謝意を述べた。そして、リンドボーグ氏が各メンバーに自己紹介を促そうとしたとき、法王が同氏の話を遮られ、笑いながら次のように話された。

「私にとって、最高の自己紹介はその人のお顔です。2つの目、1つの口、1つの鼻を見ると、私と同じようなもう一人の人間に相対していることが分かるのです。私は子供と同じで、相手が微笑み一緒に遊びたがっている限り、相手の背景などまったく気にも留めないのです。私たちは、深いレベルで物事を見なければなりません。そして、身体的、精神的、そして感情的に私たちは皆同じ人間であることを忘れてはなりません。このような考えのもと、私は皆さんに、人類は地球に暮らすひとつの人間家族であることに気づいてほしいのです」

リンドボーグ氏は、次の2日間にわたって議論する予定の4つの論点ついて説明した。すなわち、1)分断された共同体の間に橋を架けること、2)包括的であるにはどうすればよいか、3)平和構築、4)苦境から立ち直る力を養う、の4点である。

平和構築を目指す青年指導者たちとの対話を主催したアメリカ平和研究所会長ナンシー・リンボーグ氏に、議論の要点について尋ねられるダライ・ラマ法王。2019年10月23日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

ミャンマーから来た青年指導者は、異なる部族の者に母を殺されたトラウマについて語り、仏教徒間のヘイトスピーチ(憎悪表現)について法王にお尋ねした。法王は次のように答えられた。
「ミャンマーでイスラム教徒が仏教徒に迫害されていると初めて耳にしたとき、仏教徒は、釈尊がイスラム教徒のひとりひとりを守っているお姿を想像すべきだと私は助言しました。アウンサンスーチー氏と対面した折にこの問題を持ち出すと、スーチー氏は軍の関与が状況をより複雑かつ困難なものにしているのだと言われました」

「このような状況では、根本的なレベルで人類はどうあるべきかを考える必要があります。科学者たちは、人間は社会的な生き物であると述べており、私たちは相互に依存し合って生きています。怒りや憎しみは社会を分断するのみならず、私たち自身の健康にも悪影響を及ぼします。私たち人間は皆幸せな生活を送ることを願い、身体的にも健康であることを望んでいますが、そのためには、健康維持には身体を衛生的に保つ必要があるように、破壊的な感情に対処する方法を学んで健全な感情を保つ必要があります」

法王公邸で行われた対話で、法王に自身の経験について話をする青年指導者。2019年10月23日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

チュニジアから来た青年指導者は、社会から取り残された人々が希望を取り戻すために自分たちに何ができるかを知りたい、と述べた。法王は、「自分はひとりの人間にすぎないと考えることが役に立つ」と答えて、次のように続けられた。
「私は雪の国チベットの出身ですが、他の人と同じ人間です。国籍や宗教、人種、家系、富裕か貧困かなどの相違は、学校に通い始めてから初めて強調されるようになります。しかし、このような違いはさして重要ではなく、もっと重要なことは、人類は皆ひとつの共同体に属しているということです」

法王は、南アフリカのソウェトでひとりの教師に会ったときのことを話された。
「彼の祖国南アフリカで新たに確立された自由と、全市民が平等となる時期が到来したことに対して祝意を表したとき、その教師の反応に私はショックを受けました。彼は、黒人の頭脳は劣っているのだからそのような野心を持つことは不可能だと言うのです。私は黒人の脳も白人の脳も同じだと反論しました。そして、あるとき漢人が述べた偏見の話をしました。その漢人は、チベット人の脳は漢人の脳より劣っていると言うのですが、私自身の経験から言えることは、唯一の真の違いは機会が得られるかどうかにあります。そして、両者が同じ機会を得たとき、チベット人自身が漢人と同等の能力があることを証明したのです」

「完全な教育とは、物質的な目標のみに焦点を当てるのではなく、怒りや自己中心的な態度に対する取り組み方や、心の平和を得るための方法を教えるものです。怒りのような破壊的感情や執着心は、無知や現実に関する思い違いから生じてくるものなので、その思い違いを無くすためには、量子物理学が示しているように、現れと現実の間にはギャップがあるということを考察することが役に立ちます」

他の青年指導者が、人類としての一体感を高める方法と、損なわれた共同体が有する集団的な記憶を癒す方法を尋ねると、法王は、「自分たちの置かれた状況が満足のいくものかどうかを自問してみるとよいでしょう。もしその状況に堪えられないのであれば、自分たちの困難の原因は誰にあるのか、また何にあるのかを問い、その原因を取り除くための措置を講じる必要があります」と述べられた。そして、祈りだけでは実践的な解決策にはならず、常に行動が必要であることを強調された。非現実的な考えの結果として生じる多くの問題は、教育によって是正することができると繰り返され、「若い人々がより広い見方をして、より現実的なスタンスで努力をすれば、世界を変えることができるのです」と断言された。

法王公邸で行われた対話の初日、平和構築の方法について議論されるダライ・ラマ法王と11ヵ国の紛争地域から来た青年指導者たち。2019年10月23日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

先に、母親が殺されたことを語った青年が苦痛を乗り越える方法を質問すると、法王は次のように答えられた。
「忍耐と寛容の心がポジティブな雰囲気を作ります。一方、復讐心は憎悪を増幅し、暴力は常にさらなる苦しみを生み出してしまいます」

さらに法王は、困難な状況に対する最も思慮深い解決策は、場合によっては立ち去ることであると付け加えられた。

「1959年3月にラサにおいて、私は中国の人民解放軍とチベット軍との間の関係を落ち着かせようと努力しましたが、やがて状況は手に負えなくなりました。平和的な方法ではこれ以上どうすることもできないと気がついたとき、逃走することを決めました。しかし、ラサを発ったものの、生きて翌日を迎えられるかどうかもまったくわかりませんでした」

「もし他者の考えを変えることができるなら良いですが、そうでないのなら、自分の怒りや憎しみをコントロールして、ただ立ち去ることを考える必要もあります」

平和裡の変革に若者たちが貢献できることはなにか、と何度か問われた法王は、次のように答えられた。

「意志の強さと真実に対する信念が必要です。正直に誠実に行動することで、長い目で見れば大きな力が得られます。銃の力には即効性があるかもしれませんが、長期的に持続するのは真実の力です」

ここで本日の会議が終了し、参加者全員が昼食を共にした。明日、再び対話の続きが行われる。

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