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『金剛般若経』の法話会 初日 2018年1月22日

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インド、ビハール州ブッダガヤ

今朝、ダライ・ラマ法王がカーラチャクラ・グラウンドに到着されると、いつものように数千人の笑顔の人々が手を合わせてお迎えした。法王は笑顔で応えられ、数人の古いご友人に挨拶された。法王がステージの端に立ち、聴衆席の後方の参加者に手を振られると、彼らは手を振り返し、喜んで飛び跳ねる人たちもいた。高僧たちのうち古いご友人に挨拶をされた後、法王は法座に着座された。『般若心経』が中国語で唱えられた。

法王は次のように述べられた。
「今日は、『金剛般若経』を主に中国人の弟子たちのために解説することにします。私は以前に一度この経典について法話を行ったことがあります。私は毎年ダラムサラで中国人のリクエストに応じて教えを説いていますが、今回私たちはこの聖地ブッダガヤで集まることができました。今回の数週間にわたる法話会では、最初にインド人仏教徒のグループを主な弟子として『転法輪経』と『聖稲芉経』の法話会を行いました。仏教はアジアに広がる以前に、まずインドで発祥したことを思い起こすためです」

「模範的な戒律(ヴィナヤ)の伝統を持つパーリ語の伝統(上座部仏教)は、スリランカ、ミャンマー、タイのような国に広まりました。ナーランダー僧院のサンスクリット語の伝統(大乗仏教)は、中国、韓国、日本、ベトナムなどに広まり、その後、チベットとモンゴルに伝わりました。ですから、中国は仏教が初期に普及した国々の一つでした。今日では、世界のどこでも中国人のいるところには、仏教寺院が建立されています。それは、仏教がいかに中国人の心に密接であるかを示しています。仏教は中国の伝統宗教なのです」

「1954年、私は北京と中国の他の地域を訪れましたが、そこで多くの仏教寺院を見ました。特に私は北京で見た仏塔のことをよく覚えています。チベットの仏教の導師と中国の皇帝との関係を反映した仏塔で、そこにはヤマーンタカ(金剛怖畏)の像が安置されていました。その後、文化大革命の間、すべての宗教は盲信であるとみなされ、破壊されてしまいました。しかし、文化大革命の荒れ狂った状態を根絶するためには、それ以上のものが必要であると考えられ、鄧小平が緩和政策を取った後、仏教が復興しました。数年前のある大学の調査によると中国には3億人の仏教徒がいるとのことでしたが、ある友人によると4億人に増えているということです。習近平主席は、パリとデリーで、仏教は中国文化において重要な役割を果たしている、と述べています」

「インドではこの世界に存在するすべての主要な宗教が繁栄しており、この事実は本当に素晴らしいことです。これらの異なる宗教的伝統、すなわちインドで生まれた宗教と外国からもたされた宗教、一神教の宗教とそうでない宗教とが、相互に尊重し合い、調和して共存しています」

「私は仏教の僧侶です。しかし、すべての伝統宗教を尊敬しています。重要なことは、皆さんが信じている宗教の教えを誠実に実践することです。これらの異なる伝統は、異なる哲学的見解を持っていても、すべて愛と思いやりと寛容を説いています。私は仏教の哲学的立場を大いに尊重していますが、仏教が最高の宗教であるとは決して言いません。もしそう言ったとしたら、ある特定の薬がすべての人のすべての病気を癒す最高の薬であると誤解しているようなものだからです」

「釈尊は弟子たちに、ご自身の教えを鵜呑みにせず、理性的な観点から教えをよく調べるように奨励しました」と述べられて、法王は次の偈を引用された。


  • 比丘と賢者たちよ
  • 焼いて、切って、擦って金であることを〔調べるように〕
  • 私の言葉をよく吟味してから取り入れるべきであり
  • 〔ただ私への〕信心に依ってではない


法王は、幼年時代に機械仕掛けのおもちゃがどのようにして動くのか、とても興味を持っていたことを語られて、1954年に中国を訪問したときに、工場や発電所を訪れ、人々がどのように働いているかを知ることに好奇心を燃やしたことを話された。
「毛沢東は私に科学的な心があると見ていたようです。亡命後、私は科学者と対話したいと考えていました。それを西洋人の知人に話したら、‘科学は宗教を殺す’ と言われたこともありますが、ナーランダー僧院の伝統である理性と論理を働かせて考えるという方法論に従えば、危険はないと思ったのです。実際には、科学者たちとの対話によってお互いの意見を交換することが相互の利益につながり、結果として多くのチベット僧院において、科学が標準的な教育カリキュラムの一部に取り入れられています。そして、科学的知識によって仏教の理解が広がっています」

「重要なポイントは、私たちは学ばなければならない、ということです。阿弥陀仏に帰依し、単に読経するだけでは十分ではありません。中国には多くの寺院や僧院があると聞いていますが、それらの僧院を、仏教を学ぶための学修センターにしていくといいでしょう。チベット社会では、仏教について学ぶ機会を広げる努力を続けてきました。その結果、ほぼ20年間にわたる厳しい勉強の後に、今や尼僧たちをゲシェマ(女性の仏教学博士)として認定するに至りました。皆さん方もこのように、単なる信心から、仏教を学ぶということに焦点を当てるよう変えていくべきなのです。そのようにして初めて、自分の心に良き変容がもたらされるからです。私は1965年か66年にシンガポールを訪問したことがありますが、中国語で唱えられた『般若心経』を聞いて非常に感動したことを覚えています。しかし、私が灌頂や許可灌頂を授けた時には注意深く聞いていた僧侶たちが、私が一般的な教えを説いたときには居眠りしていました。西洋人は、伝統的に仏教徒ではありませんが、私が仏教についての一般的な教えを説くと、熱心にメモを取っています」

法王は『金剛般若経』のテキストを取り上げられ、次のように述べられた。
「釈尊は悟りを得られた後、‘深く(甚深)、静かで(寂静)、妄分別なく(戯論を離れ)、光り輝く(光明)、作られたものではない(無為)甘露のごとき法を私は得た。しかし、この法は誰に説いても理解できないだろう。それゆえ、私はこの森の中で、沈黙のままでいよう’ と述べられました。しかし、『聖稲芉経』の主人公である阿若憍陳如あにゃきょうちんにょ(コンダンニャ)が元の修行仲間たちと再会すると、彼らは釈尊に教えを説いてくださるようにお願いし、釈尊は、四聖諦十六行相(『四つの聖なる真理』と各真理の4つの特徴)と三十七道品(悟りに至るための三十七の修行)についての教えを説かれました。このことはパーリ語の伝統(上座部仏教)の三蔵の教えの中に明確に記されています。パーリ語は王舎城における最初の仏典結集の際に用いられた言語であり、その時に律蔵がまとめられました」

「その後、釈尊が霊鷲山で説かれた般若波羅蜜の教えはサンスクリット語で記録されました。パーリ語の伝統の教えは一般のすべての弟子たちにむけて説かれた教えであったのに対して、サンスクリット語の伝統の教えはより限られた弟子たちにむけて説かれた教えです。パーリ語の伝統の教えが仏教の基盤であり、般若波羅蜜の教えは釈尊の最高なる教えです」

「私は『金剛般若経』の口頭伝授を、元ガンデン座主リゾン・リンポチェから授かりましたが、解説による伝授は受けていません。この経典は、チベット大蔵経のカンギュル(経典)とテンギュル(論書)の他の経典・論書と同様に、冒頭にはまず、サンスクリット語の経題『ヴァジュラチェーディカ・プラジュニャーパーラミター・スートラ』が掲げられています。それは、この経典がチベット人によって作られたものではなく、その源がサンスクリット語の経典に基づいた正統なものであることを示すためです。この経典は智慧について説かれており、“金剛石(ダイヤモンド)によって無知を断ち切る” という意味のタイトルがつけられているのです」

「この経典には、他の般若経典と同様に、本文の最初に場の状況説明がされており、それに続く第2節の中で、尊者須菩提しゅぼだい(スブーティ)が世尊に次の質問をしています」


  • 世尊よ、偉大な菩薩たちの道(菩薩乗)に正しく入った善男善女は、どのようにとどまり、どのように実践し、どのようによく心を維持したらよいのですか


続いて法王は、次のように解説された。
「空に関する最も深遠なる見解を主張する中観帰謬論証派によれば、すべての事物は単に名前を与えられたことによって存在しているに過ぎません。ナーガールジュナ(龍樹)は、一切智智を求めている菩薩なら、一切の現象は他の因や条件に依存することなくそれ自体の側から成立しているという考えにとらわれ続けていては、一切智の境地に至る資格を得ることはできないと述べられています。ナーガールジュナの著作『根本中論頌』は非常に重要なテキストであり、中国語にも翻訳されています。皆さんも是非読んで勉強してください。私はその中のいくつかの偈頌を毎日唱え、考えています」

「『根本中論頌』は27の章から成りますが、そのうち、第26章、第18章、第24章、そして、第22章を読んで勉強すると良いでしょう。私たちはなぜ輪廻の中に何度も生まれ変わってしまうのか、いかに独立自存の自我がないのか、いかにものごとが実体のある客体として存在しないのか、いかに相互に依存しているのかを理解できるようになります。また、アーリヤデーヴァ(聖提婆)の『四百論』、ブッダパーリタ(仏護)による『根本中論頌』の註釈書『ブッダパーリタ註』、チャンドラキールティ(月称)の『入中論』と『明句論』にも中国語の翻訳があります」

「釈尊は初転法輪において、常住で、単一の、独立自存の自我はないという人無我の教えを説かれました。第二転法輪では、これをさらに詳しく説かれ、例えば、物質的存在、形、色などは独立した実体として存在しているのではないことを明確に説かれました。すなわち、『般若心経』の’色即是空、空即是色’ です。二諦(『二つの真理』)のうち、世俗諦(『世俗の真理』)は、世間的な慣習に依存して規定された真理です。人が単に名前を与えられたのみの存在であるだけでなく、人の土台である五蘊(心と体の構成要素の集まり)もまた、独立した実体を持たない空という本質を持つものなのです」

法王は、タイで戒律の実践を体験したことについて以前に述べられたことを思い出され、比丘は正午前に食事を終えなければならないので、ここで今日の法話会を終了し、明日続きを解説すると述べられた。法王がステージから退場されるとき、聴衆は大きな拍手とともに、笑顔で手を振って熱意を表した。

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