インド、ジャンムー・カシミール州ラダック地方レー
ダライ・ラマ法王はモンゴル大統領選の勝利を祝い、次期大統領ハルトマーギーン・バトトルガ氏に書簡を送られ、次のように述べて奨励された。
「モンゴルの人々は今や盲目的な信仰だけに頼るのではなく、21世紀の仏教徒として正しい仏教の理解に基づいて信仰を育み、仏教に対して関心と熱意を寄せておられます。また、モンゴル人とチベット人は、ダライ・ラマ3世ソナム・ギャツォの時代から、他に類を見ない親密な関係を築いてきました。
さらに、これまでのモンゴル訪問の際にも何度か述べましたが、歴史的にみてモンゴル人のアイデンティティ、文化、精神生活は仏教によって形成されてきたと言えます。釈尊が説かれた仏教の教えは、慈悲と非暴力という人間の基本的な価値の尊重に重きを置いており、個人の信仰と矛盾することなく人類を導き、恩恵をもたらす大きな可能性を持っています。次期モンゴル大統領ならびにモンゴル政府が、これらのすぐれた人間価値をこれからも維持し、擁護していかれることに対して私は全幅の信頼を置いています」
法王は結びに、次期大統領がモンゴル国民の希望と願いを実現し、大きな成功を収めることを祈って書簡を締めくくられた。