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シュフィドニツァ平和教会で国際平和デー 2016年9月21日

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ポーランド、ヴロツワフ

ダライ・ラマ法王は今日の予定に入られる前に、ポーランドに在住、留学中の30人以上のチベット人とモンゴル人の謁見を受けられ、次のように短い挨拶をされた。

「チベットは世界の屋根としてだけでなく、観音菩薩の地としても知られています。私たちチベット人には独自の言語であるチベット語があり、チベット語で書かれた仏典は、仏陀の教えを正確に理解するのに最も適していると言うことができます。かつては、自分をチベット人だと言うことに戸惑いを感じるチベット人もいましたが、今は違います。私たちにはチベット人としての自信と誇りを持つ確固たる理由があります。私たちの心には慈悲の種があるのですから、論理的に心を訓練することによってこの種を育てていかなければなりません」

「チベット語に訳されたカンギュル(経典、釈尊が説かれた教え)とテンギュル(論書、経典の注釈書)には、仏教における科学、哲学、宗教の叡智が詰まっています。そこで私たちはこの叡智に基づき、仏教における心の科学の概論書を2巻、その要約書を1巻出版しました。これらは英語、中国語、ドイツ語等の他の言語にも翻訳されていますので、皆さんも時間があるときに是非この本を読み、何を学んだかを互いに話し合ってください」

法王はモンゴル人に向けて、仏教がシルクロードを経てモンゴルに伝わった経緯を話された。そしてモンゴルにおける第二の仏教伝来期には、チベット仏教サキャ派の座主パクパがチベットから仏教をもたらされた。その後ダライ・ラマ3世ソナム・ギャツォがモンゴルを訪問された際に、ひとつの教えとしてまとめられている。

法王は1979年に初めてモンゴルを訪問されたことに触れ、ガンデン・テクチェンリンの僧侶たちが長寿祈願の法要を捧げてくれた時、それがあまりに熱心なものだったので、そこにいた人の誰もが涙を流したことを話された。またダライ・ラマ13世はモンゴルでの滞在経験があるだけでなく、モンゴル語も話すことができたことを述べられた。チベットとモンゴルは、歴史をたどると大変親しい関係にある。法王は過去60年の間、空の見解について真剣に向き合ってきたことを話され、それは一重に、空についての問答を共にしてきたモンゴル人のグドゥップ・チョクニのおかげであると述べられた。

ダライ・ラマ法王をお迎えし、平和教会に案内するヴァルデマー・ピテル司教と、シュフィドニツァ市長のモスカル・スワニェフスカ・ベアタ女史。2016年9月21日、ポーランド、シュフィドニツァ(撮影:ジェレミー・ラッセル / 法王庁)

その後、法王を乗せた車は1時間ほどヴロツワフの豊かな農地を走り、シュフィドニツァの街に到着した。この街には1648年に締結されたヴェストファーレン条約に由来する平和教会がある。当時ローマカトリック教会のルター派は、3つの教会を建てることを許されたが、資材は木、土、藁のみ、場所は市外地、建設期間は1年以内、教会の特徴的な装飾である尖塔や鐘の設置も禁止するというものだった。

ヴェストファーレン条約は1648年5月から10月にかけて締結された、ヨーロッパの宗教戦争に終止符を打つ講和条約の総称である。当時ヨーロッパはローマ帝国の三十年戦争(1618 – 1648)、スペイン、オランダ間の八十年戦争(1568 – 1648)の中にあった。この条約締結後も、ヨーロッパには平和がもたらされなかったものの、条約締結国は相互の領土を尊重して内政への干渉を控えることを約し、新たなヨーロッパの秩序が形成されるに至った。また近代における国際法発展の端緒ともなる条約であった。この平和教会はユネスコ世界遺産に登録されている。

法王が車から降りられると、ヴァルデマー・ピテル司教とシュフィドニツァ市長のモスカル・スワニェフスカ・ベアタ女史の2人が法王を出迎え、教会の中の席まで案内した。法王が歩かれている間、オルガンでヘンデルの曲が演奏された。

平和教会の中に入り、最前列に着席されたダライ・ラマ法王。2016年9月21日、ポーランド、シュフィドニツァ(撮影:マチェイ・クルチンスキ)

ヴロツワフ市長のラファウ・ドゥトキェヴィッチ氏は聴衆に向けて、今日9月21日が国際平和デーであること、そして法王をはじめとする各宗教の指導者たちに集まっていただき、平和への嘆願書に署名いただくことを述べた。同氏は、ドイツの選挙で保守派、反移民政党によるキリスト救民同盟党首メルケル首相の圧勝、北朝鮮の5回目となる核実験、ロシアのクリミア併合など、昨今の世界で起きている数々の悲劇を思うと、このような嘆願書が急務であることを述べた。

ドゥトキェヴィッチ氏は嘆願書署名にあたり、この平和教会が選ばれた理由は、歴史的な要因以外にもあることを述べた。例えばこの教会は、1989年ドイツのヘルムート・コール首相とポーランドにおける戦後初の非共産主義政権を率いるタデウシュ・マゾヴィエツキ首相が会合を行った場所であり、さらに、2014年11月には、クライザウで行われたドイツ・ポーランドの和解25周年を記念した催しの一環として、エヴァ・コパチ首相とドイツのアンゲラ・メルケル首相がこの教会を訪問している。

平和への嘆願書の署名を前に、法王は聴衆に向けて次のように挨拶をされた。

平和教会でお話をされるダライ・ラマ法王。2016年9月21日、ポーランド、シュフィドニツァ(撮影:マチェイ・クルチンスキ)

「親愛なる兄弟姉妹、そして指導者の皆様、今日こうして平和を願う場に来られたことを大変嬉しく思います。平和とは、私たちの内なる心の平和から築かれるものです。私たちの心が恐怖や怒りの煩悩に侵されていては、平和を築くことはできません」

「最近の科学的研究結果によると、人間の本来的な資質は慈悲の心だと言われています。もし生まれたばかりの赤ん坊の母親が怒りに満ちていたなら、その赤ん坊は生きのびていくことはできないでしょう。このように私たちの誰もが、生まれた時から時間をかけて愛を注がれることによって、人生を形成していくのです」

「宗教にはそれぞれ哲学的な見解の違いはありますが、慈愛についてのメッセージはすべての宗教に共通しています。しかし、残念ながら今日の世界では、宗教の名のもとに争いが起きています。私たちは互いの伝統を尊重し合えるように、より一層の努力をする必要があります。私は仏教徒で僧侶ですが、仏教徒の中にはあまり真剣に修行に取り組まない人もいます。このような人たちは、お寺に行くと非常に真摯な態度で参拝するのですが、一歩外へ出ると、日常生活の中に仏教の教えを取り入れることはありません。私たちは仏教、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、ヒンズー教など、どの宗教に信心していようとも、信心があると自認するならば、それを毎日の生活に取り入れて実践なければなりません。そして、慈悲深い行ないをするだけでなく、それを幸せに感じるべきなのです」

平和教会でダライ・ラマ法王のお話に聴き入る満席の聴衆。2016年9月21日、ポーランド、シュフィドニツァ(撮影:マチェイ・クルチンスキ)

「私には3つの使命があります。第1の使命は、私たち人間の幸福を促進し、誰もが平等であることを訴えることです。第2の使命は、仏教の僧侶として、異なる宗教間の調和を図ることです。私の友人の中には、私のことを善きキリスト教徒や善きイスラム教徒だと言ってくれる人がいます。そして第3の使命は、チベット人としての取り組みです。これに関しては皆さんがすでに話してくださいました。ありがとうございます」

法王は、平和とは祈るだけで得られるものではないと述べられた。理論的に考えるなら、平和を侵しているのが人間ならば、それを止めるのも人間である、と法王は言われた。しかし、たとえそれを止めたとしても、新たな問題が起こらないとも限らない。そのような時は、力による強制的な方法ではなく、それ以外の平和的な方法で問題を解決しなければならない、と述べられた。

「昨日私はヴロツワフ博物館で、コミネック枢機卿に捧げる『許しと和解』という展覧会を拝見しました。ここに来る道中、窓からの景色を見ながらポーランドの人々がどれほどの苦しみを味わってきたか、そして今日に至るまでどれほどの努力をして人生を立て直してこられたかを思いました。大変すばらしいことです」

続いて、各宗教の指導者たちがそれぞれ前へ出て、平和への嘆願書に署名した。嘆願書の内容は以下の通りである。

平和教会で平和への嘆願書に署名をされるダライ・ラマ法王。2016年9月21日、ポーランド、シュフィドニツァ(撮影:マチェイ・クルチンスキ)

「様々な国と文化が交わる中、人々が異なる信仰と宗教を越えて見事に共存する唯一無二なるこの地において私たちは集い、様々な信仰や宗教の違いに関わらず、世界平和をここに嘆願します。平和は互いの理解と愛がある限り、止むことはありません」

署名者の氏名は以下の通りである。ヴァルデマー・ピテル司教、エウゲニウス・チブルスキ神父(正教会)、ユゼフ・クプニ大司教、ウオジミェズ・ユスチャック司教 (ギリシャ・カトリック教会)、アリ・アビ・イッサ師(イスラム教)、 ダビッド・バソック師(ユダヤ教)、イグナティ・デツ司教(シュフィドニツァ司教)、エドワード・コズオフスキ牧師、ダライ・ラマ法王。

署名と記念撮影を終えた各宗教の指導者たちは、平和教会のカフェで昼食をとった。食卓での会話で、法王は、こうして宗教者がお互いのことを知り合うのは大変重要なことである、と繰り返し述べられた。

ダライ・ラマ法王が到着され、自ら司教を務めるカトリック教会に法王をお迎えするイグナティ・デツ司教。2016年9月21日、ポーランド、シュフィドニツァ(撮影:ジェレミー・ラッセル / 法王庁)

「世界にはおよそ10億人のキリスト教徒、10億人のイスラム教徒、60万人のヒンズー教徒、4億人の仏教徒、1400万人のユダヤ教徒がいます。私たちは互いに共存していかなければなりません。お互いの尊敬するところは何か、見直してほしいところは何かを話し合っていく術を身につけなければなりません。では、食事をいただきましょう」

食事の後、帰路につかれた法王は、その道中イグナティ・デツ司教が自ら司教を務めるカトリック教会に立ち寄られ、同司教が法王を案内した。ホテルに到着された法王は、続いてCBSの「サンデー・モーニング」(Sunday Morning)とイギリスの民間放送局ITVの番組「グッド・モーニング・ブリテン」のインタビューを受けられ、デズモンド・ツツ元大主教との対話が収められた『The Book of Joy』(喜びの書)の出版について話された。

法王は明日インドへ出発され、ダラムサラに戻られる。

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