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仏教的な生きかた、愛しかた、笑いかた、死にかた ムンバイ 4日目 2014年6月2日

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インド、マハーラーシュトラ州 ムンバイ

ダライ・ラマ法王のムンバイご滞在の最終日は、ソマイヤ大学仏教学研究所(Somaiya Institute of Buddhist Studies)の礎石の除幕から始まった。続いて法王は、ソマイヤ大学のホールに移動され、短いお話をされた後、質疑応答に入られた。


新設されたソマイヤ大学仏教学研究所の礎石の前に立たれるダライ・ラマ法王とソマイヤ財団のサミール・ソマイヤ氏。2014年6月2日、インド、ムンバイ(撮影:テンジン・チュンジョル、法王庁)
よい人生を送るための助言を求められると、法王は再度、物質主義をそのまま取り込んだような現在の教育システムは適切ではないということにそろそろ気づいてもよい頃ではないか、と指摘された。そして、心のよき本質や人類全体のことを思いやるあたたかい心を育むことを教育に導入するための系統立てた取り組みが必要である、と述べられた。そのためには、この宗教だけ、あの宗教だけという制限のない普遍的な取り組みが必要であること、そしてそれはインドの世俗主義が示唆しているような人類全体を包括するものである必要があることを強調された。法王は、世俗的倫理を教育に取り入れるプロジェクトはすでに始まっているが、さらなる調査と研究が必要である、と述べられた。
次に法王は、ソマイヤ大学の工科大学ホールで学生に向けてご講演をされ、世俗的倫理についてさらに詳しく語られた。

「お若い兄弟姉妹の皆さん、あなた方は21世紀の世代の一員であり、私は20世紀の世代の一員です。私たちの世代はありとあらゆる問題を作り出してしまいました。皆さんはその問題を解決していかねばなりません。私たちが直面している問題の多くは人間が作り出したものなのですから、解決するにはただ祈るのではなく行動することが必要です。インドは独立以来、偉大な発展を遂げ、経済成長を続けてきましたが、お腹を空かせた人の数は毎年増えています。物質的な発展は必要なことですが、私たちはその方法を考え直す必要があると思います。」

法王は、ソビエト連邦や東ヨーロッパの中央集権型の経済が景気停滞によって崩壊した過程を語られ、市場の動きが経済を左右していることを認められた。しかし法王は、資本主義には貧富の格差をないがしろにする傾向がある点を強調され、このようなシステムはすべて考えかたをあらためる必要があるのではないか、と述べられた。



ソマイヤ大学の学生にお話をされるダライ・ラマ法王。2014年6月2日、インド、ムンバイ(撮影:テンジン・チュンジョル、法王庁)
法王は、ローマ法王がぜいたくな暮らしぶりを理由にドイツの司教に懲戒処分を下されたことについて、称讃の念を表明された。そして誠実さがうわべだけのものとなるならば、たとえ宗教機関でも腐敗する、と述べられた。
法王は、中国の指導者であった毛沢東が「宗教はアヘンである」と法王に語ったことにふれられて、現代の科学者たちが心と感情の研究において仏教に関心を寄せているのをご覧になられたら驚かれるでしょう、と述べられた。

法王は、「世俗的倫理の必要性を強調する理由は、多くの人々が、愛、思いやり、寛容、自分が持っているもので満足することを宗教的な特質と考えて、これらに無関心でいるからです。私たち人間は社会生活を営んで生きていく生きものですから、共に暮らしていくには、愛、思いやり、寛容、自分が持っているもので満足する、というような価値観が必要です。破壊的感情が健康に悪い影響を及ぼすことは、科学者たちも明らかにしていることです」と語られた。

学生が、創造主の存在に関する質問の中で、非仏教徒による形而上学的な質問に釈尊がお答えにならなかった問題(十四無記)について法王に意見を求めると、法王は、仏教徒としての見解においては、「四聖諦」(四つの聖なる真理)の解説で釈尊は間接的にそれを否定しておられると述べられた。そして、その解説には有情および有情が経験することは行為と煩悩の結果として生じたものである、と説かれているが、とはいえ仏陀もまた弟子たちに対して、単なる信心から、あるいは仏陀を尊敬しているからという理由で仏陀の教えを鵜呑みにするのではなく、教えを自分で調べて検討しなければならないと明言されている、と述べられた。




ソマイヤ大学で、ダライ・ラマ法王に質問をする学生。2014年6月2日、インド、ムンバイ(撮影:テンジン・チュンジョル、法王庁)
続いて、学生が女性の活躍について質問すると、法王は、リーダーシップの必要性が人類に最初に生じたとき、リーダーの条件は肉体的な強さであったが、こんにちでは教育によって男性と女性は等しく同じことができるようになったので、女性ももっと積極的にリーダーシップを発揮するとよいと思う、と述べられた。次に、仏教は最高の宗教なのかという質問が挙がると、法王は、仏教徒を増やすために行動したことは一度もない、と述べられ、律(ヴィナヤ)と呼ばれる出家者の戒律において、教えは請われたときだけ説くものであると定められているからである、と語られた。そして日頃からおっしゃっているように、生まれたときから信心している宗教にとどまる方が一般的にはより安全でよい、と助言された。

また法王は、許しについて語られるなかで、行為者と行為を区別することが大切である、と述べられた。そして、場合によっては他者の間違った行ないに対しては反論する必要があるが、決して怒りにまかせて行なってはならない、として、チベット本土のチベット人が中国政府の強硬政策に対して行なっている抗議も反対意見を表明するという方法であるが、彼らもまた、怒りを持つことには一線を引いている、と述べられた。

午後、法王はナーランダー・シクシャのリクエストによる法話会の最後のセッションに入られた。法王は、シャーンティデーヴァ(寂天)の『入菩薩行論』の第8章の要点を説かれる中で、いくつかの偈に焦点を当てて詳しく解説された。第8章のテーマは禅定で、法王はまず、心を鎮めて一点に集中する瞑想と分析的な瞑想を対比することからお話を始められた。法王は瞑想の対象とするものについて、心そのものを対象とすることでとりわけよい効果が得られる場合がある、と述べられた。しかし大切なのは、難しいことではあるが、心の本質を見極めることである、と語られた。過去と未来については、過ぎ去った時間とこれから生じる時間として、より明らかにとらえることができるかもしれない。しかし、心は一刹那ごとに移り変わっているという本質を認識できたなら、その心がとどまる現在という時間も一刹那ごとに移り変わっているため、これが現在であると言える時間を指し示すことは難しい、と語られた。




ソマイヤ大学で行なわれたティーチングの最終日、「9回の呼吸に集中する瞑想」の仕方を説明されるダライ・ラマ法王。2014年6月2日、インド、ムンバイ(撮影:テンジン・チュンジョル、法王庁)
心は散り散りに乱れる傾向があることから、法王は、からだと心の修行である「9回の呼吸に集中する瞑想」の仕方を説明された。この瞑想には乱れた心を鎮める効果があり、その方法も、呼吸に意識を集中して、呼吸の回数を9回数えるというシンプルなものだ。続いて、法王は「菩提心生起」の偈の説明に入られた。テキストには、「このように精進の心を起こして、心を禅定にとどまらせなさい」と書かれている。法王は、「因と果の七つの教え」と「自分と他者の立場を入れ替えて考える」という菩提心を育むための二つの方法について語られるなかで、一切有情はみな分け隔てなく同等であるとみなすことについて説かれ、シャーンティデーヴァの次の言葉を引用された。

「自分も他者も、どちらも幸せを望んでいるという点において同じであるならば、自分と〔他者には〕いったい何の違いがあるのか。どうして自分一人だけの幸せを得る努力をするのか。この世の不幸な人々が苦しいのはみな、自分の幸せだけを求めているからである。この世の幸せな人々が喜びにあふれているのはみな、他者の幸せを望んでいるからである。」

法王は、法話の最後に参加者に向けて、シャーンティデーヴァの『入菩薩行論』を時間のあるときに読むよう勧められ、次のように述べられた。

「『入菩薩行論』は、いかにして意義ある人生を築くかということが書かれた教えです。他者を助けることができるときにはいつでも助け、助けられないときには少なくとも他者を害さないように自分を制御する、というのがこの教えの基本です。」

サミール・ソマイヤ氏がステージに上がり、法王に向けて、この学校で法話を説かれたことへの感謝の言葉を伝えるとともに、今回の訪問を成功へと導いたすべての人々に向けて謝意を表明した。またナーランダー・シクシャを代表して、アニタ・ダハーン氏が感謝の言葉を述べ、法王が大切にしておられるシャーンティデーヴァの「菩提心生起」の偈をサンスクリット語で朗読した。

この虚空が存在するかぎり 
有情が存在する限り
私も生き続けて
有情の苦しみを滅することができますように


明日の早朝、ダライ・ラマ法王はデリーを経由されて飛行機でダラムサラにお戻りになる。
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