広島県 宮島(ツェリン・ツォモ記) 法王は、ジェ・ツォンカパ・ロサン・タクパ大師の『修行道の三要素(道の三要訣)』についての法話で、「出離の心」「菩提心」「空の理解」という仏教の修行道において重要な三つの要素を正しく理解することが、仏教をより良く実践する上で重要であると述べられた。
法王は、いま科学の研究分野には、精神障害や精神疾患の治療方法に対して総体的な解決策を見出そうとする動きがあることから、仏教に対する関心や研究が広がっていることについて短く触れられて、「これらの研究は、輪廻転生や悟りなどの仏教の概念とは無関係であり、今の人生を幸せに生きるための試みなのです」と述べられた。 仏教の「無我」の概念について聴衆からの質問を受けた法王は、非常に詳細な説明を披露された。 また、上海から来たある中国人仏教徒が、商売をする人たちは倫理に反する行為に関わりがちだが、彼らにとって仏教の実践がどういう効果をもたらすのかを法王に質問した。それに対して、亡命中のチベット最高指導者である法王は、「商売をする時も、可能な限り正直で公正に行なうという実践をすることが重要である」と答えられた。 法王は明日より三日間、大聖院にて信徒たちに灌頂を授与される予定である。 |