ダライ・ラマ法王14世日本公式サイト https://www.dalailamajapanese.com/ en-us 誕生日に際してのお礼のメッセージ https://www.dalailamajapanese.com/news/20260709 Chieko Ishida https://www.dalailamajapanese.com/news/20260709 私の91歳の誕生日に、皆さんから温かいお祝いの言葉をいただき、心からお礼を申し上げます。7月6日、ここインドのラダック地方レーにお集まりいただいた方々にもお伝えしたことですが、これまでの人生を振り返ると、私の修行の根幹は一貫して他者の利益のために尽くすことでした。それが、私が毎朝目覚める時の利他の動機です。

慈悲とやさしさを広めていくことは、これからも変わらず、私の人生における最も重要な使命です。このような心の在り方は、すべての人にとってより良い世界を築くために欠かせないものだからです。ですから私は、老若問わず世界中の兄弟姉妹の皆さんに、他者の幸福を心から願い、温かい心と慈悲の実践に努めるよう呼びかけています。このような生き方ができれば、それは意義深く、他者に貢献できる人生を送れると私は信じています。

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、先月ニューデリーで左膝の手術を無事に終え、それ以来ここラダックで療養を続けています。例年のように、この時期のこの地の気候は私の体調によく合っていると感じますので、この先数週間はラダックに滞在する予定です。

祈りを込めて

ダライ・ラマ
2026年7月8日

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ダライ・ラマ法王の91歳の誕生日祝賀会 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260706 Chieko Ishida https://www.dalailamajapanese.com/news/20260706 インド、ラダック地方レー、シワツェル

今日は西暦でダライ・ラマ法王の91歳の誕生日にあたり、その祝賀式典がラダック地方レーのシワツェル法話会場で行われた。法王が公邸から演壇へ向けてマイクロバスで向かわれると、白いカタ(儀礼用の絹のスカーフ)を手にした敬虔な人々が道沿いに並んでお迎えした。法王は微笑みを浮かべながら、人々に手を振って応えられた。演壇の近くでは、雪獅子(スノーライオン)やヤクの着ぐるみ、民族衣装をまとった女性の踊り手たちが法王を歓迎した。トゥクセ・リンポチェが出迎える中、ラダックの伝統的な太鼓奏者たちが歓迎のリズムを響かせた。

91歳の誕生日祝賀式典に出席するため、法王公邸から法話会場へマイクロバスで向かわれるダライ・ラマ法王。2026年7月6日、インド、ラダック地方レー(撮影:ザムリン・ノルブ / 法王庁)

法王は満面の笑みをたたえて演壇の端に立ち、集まった約2万5000人の大聴衆に挨拶をされた。続いて、この日の祝賀行事のめでたい幕開けを記念し、バターランプに火を灯された。その後、ラダック仏教協会(LBA:Ladakh Buddhist Association)のツェリン・ドルジェ・ラクルク会長、中央チベット政権(CTA:Central Tibetan Administration)のペンパ・ツェリン首席大臣、そしてティクセ・リンポチェの3名から、仏陀の身・口・意を象徴する品々が法王に捧げられた。

トルマ(儀式用のケーキ)を思わせる形のバースデーケーキが法王に捧げられた。法王はケーキカットの代わりに、そのケーキをひとつまみとって召し上がられた。

ダライ・ラマ法王にトルマを思わせる形のバースデーケーキを捧げている様子。2026年7月6日、インド、ラダック地方レー(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

ツェリン・ドルジェ氏は、集まった人々に向けて次のように述べた。
「慈悲の心から、あらゆる誤った見解を取り除く教えを私たちに授けてくださった釈迦牟尼仏に五体投地し、礼拝いたします。そして、ジェツン・ジャンペル・ンガワン・ロブサン・イェシェ・テンジン・ギャツォという御名を持たれるダライ・ラマ法王、僧伽(サンガ)の皆さま、主賓の方々、社会正義・エンパワーメント大臣、チベット最高司法委員会のイェシェ・ワンモ委員長、亡命チベット議会議長のドルマ・ツェリン氏、そして中央チベット政権のペンパ・ツェリン首席大臣にご挨拶を申し上げます」

「本日、会場にお集まりの皆さまは、法王の91歳の誕生日をお祝いするために参集されました。この機にラダック仏教協会およびラダックに暮らすチベット人を代表し、ダライ・ラマ法王にご挨拶を申し上げるとともに、お誕生日のお祝いを申し上げます。法王が今こうして私たちの間におられることは、まさに私たちの幸運であります。法王が長寿で健やかにお過ごしになり、あらゆる願いが叶いますよう祈念いたします」

祝賀式典で参列者に向けて挨拶を述べるツェリン・ドルジェ氏。2026年7月6日、インド、ラダック地方レー(撮影:ザムリン・ノルブ / 法王庁)

続いて、法王はチベット博物館のテンジン・トプデン館長に招かれ、iPad をタップしてご自身に関する一連の短編アニメーション映画を公開された。これらは、ニューヨークのチベット・ハウスが制作したグラフィック伝記『Man of Peace: The Life and Legacy of His Holiness the 14th Dalai Lama(平和の人 — ダライ・ラマ法王14世の歩みと遺産 —)』に着想を得たものである。

法王がタップしてアニメーション映画『Man of Peace(平和の人)』を公開されたiPad を手にするチベット博物館のテンジン・トプデン館長。2026年7月6日、インド、ラダック地方レー(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

続いて、ペンパ・ツェリン首席大臣が、中央チベット政権内閣(カシャック)の声明を読み上げた。

「偉大なるダライ・ラマ14世法王猊下のめでたき91歳の誕生日に際し、内閣はチベット内外のチベット人を代表し、法王に深甚なる敬意を表し五体投地を捧げます。この偉大な慶祝の機会を、喜びと敬虔の心をもって祝っているご来賓の皆さま、サンガの皆さま、そして世界中の人々に、私たちは温かいご挨拶を申し上げます」

「昨年、内閣は『慈悲の年』を世界的に祝うことを公式に発表しました。これは、法王の計り知れないご慈悲に対する感謝の表れであると同時に、法王が掲げておられる4つの主要な使命に対する世界的な認識を高めることを目的としたものでした。第1の使命は、基本的な人間価値を広めること。第2は、異なる宗教間のより大きな調和を育むこと。第3は、雪国チベットの固有の言語と文化を守り、その自然環境の保護に貢献すること。そして第4は、古代インドの智慧に対する理解と認識を復興させることです」

「これらの使命は、すべての生きとし生けるものと世界のために、永続的な平和、調和、そして幸福を育むための卓越したビジョンを体現しています。中央チベット政権は、これらの使命をより広く知ってもらうために広範なプログラムを実施してきました。同時に、タルチョ(祈祷旗)の掲揚、屠殺される運命にある動物の救済、カンギュル(経典)の読誦、真言の読誦といった、宗教的・人道的・地域社会への奉仕活動も行われました。さらに、高齢者や障害のある方々への食料、衣類、寝具の寄付など、公共奉仕と慈悲の精神に基づく多くの善行が実施されました」

祝賀式典で、チベット亡命政府内閣の声明を読み上げるペンパ・ツェリン首席大臣。2026年7月6日、インド、ラダック地方レー(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

「ヒマラヤ地域全域において、数多くの団体や組織が『慈悲の年』を記念して植樹活動や環境美化キャンペーン、その他の取り組みを実施してきました。また、米国を中心に世界各都市でダライ・ラマ法王の誕生日を『慈悲の日』として公式に宣言したことは、まことに心温まる事柄であります。これは、慈悲や非暴力、異なる宗教間の調和、人間の価値についての法王のメッセージが普遍的な意義と魅力を保ち続けていることを力強く示すものです」

続いて、ラダック仏教協会が、ラダックの学校改革における功績を称え、ラダック連邦直轄領教育局長バヌ・プラバ氏を表彰した。法王は、額装された表彰状を授与し、仏陀像を贈られた。

続いて、ドルジェ・スタクモ&グループにより、法王と誕生日を祝う一連の歌が披露された。その歌詞は、法王を次のように歌っていた。
「手に白い蓮華を持つ御身よ、すべての生きとし生けるものを慈悲のまなざしで見守られる、我らの守護者パドマパーニ(蓮華手観音菩薩)。平和を掲げる我らのラマよ、太陽のような御身に、私たちは深く礼拝いたします。その智慧と慈悲は、虚空のように広大で、大海のように深遠です」

シワツェル法話会場で行われたダライ・ラマ法王の91歳の誕生日祝賀式典にて、一連の歌を披露するドルジェ・スタクモ&グループ。2026年7月6日、インド、ラダック地方レー(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

法王は、会衆に向けてお言葉を述べられるよう招かれた。

「今日、ここラダックでは、人々が揺るぎない信仰と献身、そして強い精神的な絆を保っています。また、世界各地から多くの方々がここに集まっておられます。皆さんは、私が長く生きられるよう祈ってくださっていますが、私のほうからも祈っています」


  • 仏陀の教えが広まっていないところと
  • 広まってはいるが衰退しているところには
  • 大いなる慈悲の心をもって、この素晴らしい利益と幸福の宝庫を
  • 有情のために明確に解き明かすことができますように


「世の中には、精神的な信仰を持たない人々もいます。私が1954年から55年に中国を訪問した際、毛沢東は私に『宗教は阿片のようなものだ』と言いました。しかし、仏法(ダルマ)の実践とは、単に神々を祀ったり、祈りを唱えたりすることだけではありません。本来の意味は、心を変容させ、心を善行の実践へと向けていくことにあります。仏法を実践することの意義は、心を静め、心を鍛えることにあります」

「私自身、朝目覚めるとすぐに、(先ほど述べた)この祈りを唱えます。これはジェ・ツォンカパが『菩提道次第広論』の結びの回向文で記したものです。“仏法がまだ広まっていないところ、あるいは広まったものの衰えてしまったところにおいて、大いなる慈悲に動かされて、私がそれを復興し広める者となりますように”」

ダライ・ラマ法王のスピーチをラダック語に訳すラダック人の通訳。2026年7月6日、インド、ラダック地方レー(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

「ウ・ツァン、カム、アムドというチベットの3地域に住む私たちチベット人は、皆、仏法の敬虔な信者です。この仏陀の教えは私たちの文化的伝統の一部となっており、そのおかげで私たちは自らの心を律し、内なる平和を育むことを学んできました」

「旅をする中で、仏法が中国の人々に大きな影響力を持っていることを目にしてきました。私たちチベット人は亡命の身となり、インド各地の居住区で暮らしていますが、インドの隣人たち、そして他の地域の人々も、次第にチベット人を理解し、評価してくれるようになりました。どうか私とともに、この祈りを唱えてください。“大いなる慈悲の心をもって、仏陀の教えを明らかに照らし出し、かつて広まったものの衰えてしまったところにおいて、私がそれを復興し広める者となりますように”」

「誰もが世界の平和を祈っています。私もまた、目覚めるとすぐに、菩提心の瞑想実践を通じて、仏法と衆生のために祈りを捧げています。先ほどの祈りを私は毎日唱えていますが、その願いが成就しつつあると感じています。中国の人々の間で仏教が復興し、広く浸透しつつあります。そして世界の他の多くの地域でも、人々が愛と慈悲の教えに関心を寄せています。温かい心、すなわち他者に利益をもたらそうとする思いは、どこにおいても人々が賞賛するものです」

「私は朝目覚めるとすぐに、利他の心である菩提心と空の智慧について瞑想します。どこへ行こうとも、温かい心を持ち、他の人々にもその心を育むよう勧めています。人々の間に温かい心を広めようと努めています。“大いなる慈悲の心をもって、幸福、安寧、利益につながるこの宝(仏法)を明らかに照らす者となりますように”」

ダライ・ラマ法王のお話に耳を傾ける参列者たち。2026年7月6日、インド、ラダック地方レー(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

「こうして私は91歳の誕生日を迎え、91歳に達しました。これまでの人生を振り返ると、他者を助けようとするこの利他的な思いこそが、私の修行の中心にあり続けました。これは、私が毎朝目覚めた瞬間に思い起こすことでもあります。世界のどこへ行っても人々が私を敬ってくれるのは、私が大切にしているこの温かい心、他者に利益をもたらしたいという思いがあるからこそだと思われます」

「私は91歳ですが、夢の示すところによれば、私はどうやら130歳まで生きるかもしれません。ですから、仏陀の教えを通じて中国の人々を助け、また世界中の人々が善良で前向きな人生を送れるよう手助けしたいと願っています。これが私の切なる願いです。ありがとう」

ラダック語通訳が、法王のお言葉をラダック語に訳した。その後、チベット亡命議会(Tibetan Parliament in Exile)のドルマ・ツェリン議長が、議会声明を読み上げた。

ダライ・ラマ法王の91歳の誕生日祝賀式典にて、チベット亡命議会の声明を読み上げるドルマ・ツェリン議長。2026年7月6日、インド、ラダック地方レー(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

「チベット本土および亡命地に暮らすすべてのチベット人を代表し、チベット亡命議会は、慈悲の体現者であり、世界の気高い守護者にしてすべての生きとし生けるものの友である、偉大なるダライ・ラマ14世法王猊下に心からのご挨拶を捧げるとともに、限りない喜びと深い敬意、そして歓喜の念を表します。チベットの人々にとって、帰依処も、守護者も、擁護者も、法王猊下をおいて他におりません。猊下こそが私たちの希望であり、守護者であり、庇護者であられます。感謝の念を込めて、私たちは次の祈りの言葉を捧げます」


  • 「すべての勝者(仏陀)たちの尊き事業の全領域において、あなたお一人が、
  • 仏陀の教えのすべてを包括する責任を担われてこられた
  • あなたは、いかなる偏見もなくそれを維持し、守り、広める権威となられた
  • 文殊師利の体現者そのものであられる御身に、私たちは祈りを捧げます」


「感謝の念を込めて、私たちはチベットの人々の大義のために、心を一つにして取り組まなければなりません」


  • 「雪国チベットが苦難の闇に包まれているその中にあって
  • 御身の慈悲の比類なき輝きは
  • 救いと安寧の念を絶え間なく注ぎ続けてくださっています
  • どうか時の終わりまで、御身が不動にして堅固であられますように」


SOSチベット子ども村の生徒たちが、法王の誕生日を祝って歌と踊りを披露した。レーとカルギルのイスラム教徒コミュニティを代表して、アシュラフ・アリ・バルチ氏がお祝いの言葉を述べた。ミパム・ウーセル氏の演出によるラダック・シアター・オーガニゼーションは、アングリマーラの物語に基づく短い劇を上演した。アングリマーラは、千人の指を集めて数珠を作ろうとする凶暴な盗賊であった。しかし、仏陀に出会ったことで仏法に感化され、暴力は何の成果ももたらさないこと、そして慈悲こそが弱さではなく強さの証であることを理解したのである。

ダライ・ラマ法王の91歳の誕生日祝賀式典にて、歌や踊りを披露するSOSチベット子ども村の生徒たち。2026年7月6日、インド、ラダック地方レー(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

法王は、ラダックの各グループによる歌と踊り、そしてそれに続いたソナムリンのチベット人居住区の住民たちによる演目を目にされて、たいへんご満悦のご様子であった。また、インダス川の対岸にあるチュショト村の人々による吉祥の献呈も楽しげにご覧になっていた。

ラダック僧院協会(LGA:Ladahk Gompa Association)のゲシェ・ロブサン・タシ副会長は、謝辞の中で、法王のご長寿を祈願した。そしてリンポチェ方、サンガのメンバー、首席大臣、そしてインド政府関係者に敬意を表し、法王が本日の祝賀式典にご臨席の上、司ってくれたことに対して深い感謝の意を表した。
「法王のお声を耳にし、私たちは喜びに満たされております。仏陀が予言された通り、法王は観音菩薩であられます。雪国チベットこそ、法王が住まわれる地です。どうか、これからも幾度となくラダックへお越しくださいますようお願い申し上げます」

ダライ・ラマ法王の91歳の誕生日祝賀式典の締めくくりにあたり、謝辞を述べる全ラダック僧院協会のゲシェ・ロブサン・タシ副会長。2026年7月6日、インド、ラダック地方レー(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

そして、スピーチをした方々、祝賀式典を盛り上げる演目を披露した方々に感謝の意を述べた。また、この式典を成功させるために尽力したすべての関係者に謝意を表し、最後に次の祈りの言葉を捧げて締めくくった。


  • 至高で崇高な、蓮華の保持者(パドマパーニ)であるあなたに祈願します
  • あなたは、言葉を自在に操る、金剛石のような穏やかな光です
  • あなたの卓越した洞察の水瓶は、高貴な智慧の甘露で満たされています
  • そしてあなたは、仏法の護持者たちの、広大で遊戯なる大海を美しく荘厳する飾りです


その後、法王は終始ほほ笑みをたたえながら公邸へと戻られた。法王がお帰りになった後も祝賀式典は続き、伝統的な “ハッピー・バースデー・トゥー・ユー…” の歌がチベット語の詞で楽しく歌われていた。

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ベネズエラ地震に際してのお見舞いのメッセージ https://www.dalailamajapanese.com/news/20260627 Chieko Ishida https://www.dalailamajapanese.com/news/20260627 ベネズエラで発生したこのたびの地震により、多くの尊い命が失われ、さらに多くの方々が負傷されたことに、深い悲しみを覚えています。亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、この災害によって影響を受けたすべての方々に、心よりお見舞いとお悔やみを申し上げます。

私たちは皆、根本において同じ人間です。誰もが幸せを望み、このような苦しみは避けたいと願っています。この人間としての共通性があるからこそ、私たちには互いに助け合い、支え合う責任があります。すでに何百人もの国際救助隊員がベネズエラに駆けつけ、深い悲しみの中にある人々に寄り添われていることを大変心強く思います。

1992年、4日間にわたりベネズエラを訪れた時のことが、今もなお強く心に残っています。あらゆる立場の方々が、私の提唱してきた、慈愛、慈悲、足るを知る心、自己規律、そして異なる宗教間の調和という価値観に対し、心を開き、熱意あふれる姿勢を示してくださいました。ベネズエラの人々が持つあの温かな心こそが、このもっとも厳しい時期を乗り越える確かな支えになると、私は信じて疑いません。

祈りを込めて

ダライ・ラマ

2026年6月27日

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法王の治療に関する最新情報 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260612 Chieko Ishida https://www.dalailamajapanese.com/news/20260612 インド、ニューデリー

アポロ・ホスピタルズの上級専門医であるラジェシュ・マルホトラ医師は次のように述べた。
「ダライ・ラマ法王は、6月8日(月)にニューデリーで左膝人工関節置換術を受けられ、手術は成功しました」

「治療期間中、ダライ・ラマ法王の専属医療チームおよびダライ・ラマ法王庁と、アポロ・ホスピタルズの事務管理部門および医療従事者の両スタッフは緊密に連携を取り続けました。法王の容体は安定されており、完全な回復が見込まれています。法王は6月12日(金)の朝に退院されました」

「ダライ・ラマ法王にご奉仕できたことは、当院および当医療チームにとってこの上ない栄誉です。私たちに寄せていただいた信頼と期待に感謝するとともに、法王のご健康に貢献できたことを光栄に思います」

ニューデリー
インドラプラスタ・アポロ病院
上級専門医 ラジェシュ・マルホトラ

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カルナータカ州首相への祝辞 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260604-2 Chieko Ishida https://www.dalailamajapanese.com/news/20260604-2 インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ

ダライ・ラマ法王は、カルナータカ州首相に選出されたD.K.シヴァクマール氏に書簡を送り、祝意を表して次のように述べられた。

「カルナータカ州には3万人以上の亡命チベット人が暮らしており、インド国内におけるチベット人の最大の故郷となっています。私たちは、州政府および州民の皆様の変わらぬ友情と寛大なご支援に、深く感謝しています。古代インドの叡智であるナーランダーの伝統に根ざした私たちの主要な教育機関が、カルナータカ州に拠点を置いていることは、大きな誇りです」

「この場をお借りして、カルナータカ州政府および州民の皆様が、当地に定住するチベット人コミュニティに示してくださっている温かな歓迎に対し、心からの感謝の意を表します」

「ジヴァクマール氏が、今後待ち受けているであろう課題に立ち向かい、成功を収められますことを、カルナータカ州民の望みと願いに応え、とりわけ最も弱い立場にある人々の生活に真の変化をもたらされますことをお祈りしています」

法王は祈りと祝福の言葉をもって書簡を締め括られた。

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法王のスケジュール https://www.dalailamajapanese.com/news/20260604 Chieko Ishida https://www.dalailamajapanese.com/news/20260604 ダライ・ラマ法王は、6月5日にダラムサラを発たれ、デリーで左膝の治療を受けられる。回復後、6月下旬にはラダックに向かい、長期滞在される予定である。

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ダライ・ラマ法王、ペンパ・ツェリン主席大臣の就任宣誓式を主宰 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260527 Chieko Ishida https://www.dalailamajapanese.com/news/20260527 インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ

今朝、中央チベット政権(CTA:Central Tibetan Administration)のペンパ・ツェリン主席大臣が2期目の就任宣誓式を行うに先立ち、ダライ・ラマ法王は来賓・招待客と面会された。来賓には、インドの国会議員タピル・ガオ氏、スジート・クマール氏、チリの国会議員ルイア・マラ・バレンズエラ氏、エルサルバドルの国会議員ホセ・フランシスコ・リラ・アルバラード氏に加え、英国チベット問題超党派議員連盟(All-party Parliamentary Group for Tibet in the UK)議長を務めるスコットランド選出の国会議員クリス・ロー氏と夫人クリスティ・ドイグ氏、ウェラ・ホブハウス氏と夫ウィリアム・ホブハウス氏、ケリー・マッカーシー氏、アリシア・カーンズ氏から成る英国代表団、ならびに在インド米国大使の顧問ブランド・クローガー氏、イザイア・ウォートマン氏が含まれていた。
面会を終えられた法王は、公邸の門から会場となるツクラカンの中庭を歩き着席された。

就任宣誓式でチベットとインドの国歌斉唱をリードするチベット子ども村の生徒たち。2026年5月27日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州 ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

式典はまず、チベット人の子どもたちによるチベットとインドの国歌斉唱で幕を開けた。続いてナムギャル僧院の僧侶4名が三宝(仏陀・仏法・僧伽)の加護の祈願を読経した。縁起を担ぐタシ・ショルパの伝統舞踊が披露されている間に、バター茶とお祝いの甘いご飯がふるまわれた。

チベット子ども村(TCV:Tibetan Children’s Village)の生徒たちは、チベットの3つの州の民族の姿と衣装を表現した歌と踊りを披露した。
「我らはチベットの民、観音菩薩に守られし人々…… 共に一つになろう」という歌詞で結ばれるこの演目では、最後に踊り手たちがペアになり、友情の証としてカタ(儀礼用の絹のスカーフ)を交わし合った。

チベット最高司法委員会のイェシェ・ワンモ委員長が、ダライ・ラマ法王にカタと仏陀の身・口・意を象徴する供物を捧げた。次いで、委員長が主席大臣の宣誓文と真実の誓約を先唱し、ペンパ・ツェリン主席大臣がこれに続いて厳かに復唱した。カタをかけた主席大臣は着席して就任宣誓書に署名をした後、ダライ・ラマ法王の御前で五体投地を行い、仏陀の身・口・意を象徴する供物を捧げた。

ツクラカンの中庭で、ペンパ・ツェリン主席大臣の宣誓に立ち会うチベット最高司法委員会のイェシェ・ワンモ委員長。2026年5月27日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

チベット子ども村の生徒たちが笛と太鼓を演奏する中、これから退任をする大臣や元大臣たちがペンパ・ツェリン主席大臣にカタを捧げた。その後、就任演説に招かれた主席大臣は、ダライ・ラマ法王への謝辞から演説を始めた。
「平和の守護者、チベット人の象徴、観音菩薩の化身である法王猊下が、第17期カシャック(内閣)の就任宣誓式においてこの式典を主宰してくださいましたことに、深く感謝いたします」

「そして、本日、遠方からお越しいただいた来賓・ご列席の皆様、中央チベット政権の職員の皆様、ならびに僧侶・在家の皆様にご挨拶申し上げます」

「2021年の主席大臣選挙に際し、私は他者との分断を生むような言動は一切しないことを誓いました。今回の選挙においてもその決意に変わりなく、再選を果たすことが出来ました。ご支援をいただいたすべての皆様に感謝申し上げます。第16期カシャックの期間中、チベットの政治・行政ならびに民衆の福祉の実現に向けて最善を尽くしてまいりました。我々の成し得たすべての成果は、ひとえにダライ・ラマ法王猊下のご導きの賜物にほかなりません」

「法王猊下へ一意専心の至誠を捧げるチベットの民衆、彼らの存在こそが、亡命下にある我々の活動の礎なのです。ご支援くださったすべての皆様に感謝申し上げます。第17期カシャックもダライ・ラマ法王猊下のご遠識とご訓導に従い邁進してまいります。和合、真実、そして無私無偏の施政という原則のもと、その責務を果たしていく所存です」

「中国政権に対するアプローチにおいては、いつ実を結ぶのかと疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、我々は中国との対話に向けた取り組みへの決意を固めています。目標達成のために、あらゆる手段を用いて最善を尽くします」

就任宣誓式に集まった人々に向けて演説をするペンパ・ツェリン主席大臣。2026年5月27日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州 ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

「中国の統治下でチベットは極めて危機的な状況にあります。中国共産党はあらゆる狡猾な手段を弄してチベット社会の分断を図ってきますが、我々はその企てに断固として抗います。チベットのために抵抗を継続するため、e-ガバナンスを積極的に活用していく方針です。そのためには確固たる基盤が必要です。テクノロジー、デジタルツール、そしてAIを活用し、チベット人民の切なる願い※1を叶えるべく、必要な場所へ確実に情報を届けるコミュニケーション戦略を構築します」

※1:チベット固有の宗教・文化・言語を次世代へ継承し、非暴力による「真の高度な自治」のもと、ダライ・ラマ法王の本土帰還を実現するという民族の悲願。


中国政府はネット検閲や監視システムを駆使し、チベット本土の実情が世界へ漏洩するのを防ぐとともに、亡命政府の声を遮断している。これに対し、ペンパ・ツェリン主席大臣は最先端のデジタル技術やAIによってこの情報検閲の壁を打破する方針を提示。チベットの過酷な現状を世界へ発信し、本土の同胞との絆を紡ぐことで、民族の自由と文化を死守するという極めて現代的かつ戦略的な決意がここに示されている。

「我々は和合を保つために各方面と調和のとれた関係を維持していきます。また、コミュニティにおいて最も支援を必要とする方々に寄り添い、医療や保険の充実を図ってまいります。中央チベット政権、ならびに亡命生活を送るチベット人たちが自立を果たすことがその基盤として不可欠です。我々はこれらの目標達成に向けて、全力を尽くします。ここにいらっしゃる皆様にも、この新構想へのご参加を是非お願いしたいと思います」

「第17期カシャックは、あらゆる公務において法王猊下のビジョンに沿って歩みます。亡命チベット人である我々は、自分たちが亡命者であるという事実を決して忘れてはなりません。最善を尽くし、抵抗を続ける決意を持たなければなりません。中国共産党はチベットのアイデンティティを破壊しようと懸命ですが、我々は文化・言語・伝統を守る努力から一歩も退きません」

「インドの政府と国民、アメリカ、そしてご支援いただいたすべての国々と人々に心より御礼申し上げます。ダライ・ラマ法王猊下が末長くご健在であられ、法王の『4つの使命※2』の実践が世界中で栄えますよう祈願いたします。チベット内外のチベット人が一刻も早く故郷で一堂に会することができますように。これこそが、私の衷心よりの祈りであります」

※2:4つの使命: ダライ・ラマ法王が生涯をかけて取り組む4つの誓約。①人類共通の倫理(慈悲)の向上、②宗教間の調和、③チベットの文化・環境の保護、④古代インドの叡智(心の科学)の復興、を指す。

就任宣誓式でパフォーマンスを披露するガンキー・ペトゥン・スクールの生徒たち。2026年5月27日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

ヨンリン・スクールの生徒たちが「エ・マ・ホ(歓喜を表す言葉)」と呼ばれる愛らしい踊りを披露し、続いてガンキー・ペトゥン・スクールの子どもたちが躍動感あふれるパフォーマンスを繰り広げ、この様子を法王は終始にこやかに観覧された。その後、法王は中庭に集まった人々に笑顔で手を振りながらゆっくりとゴルフカートで公邸へと戻られた。

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中央ドカム・チュシ・ガントゥクとヒマラヤ仏教文化協会による長寿祈願法要 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260520 Chieko Ishida https://www.dalailamajapanese.com/news/20260520 インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ

今朝、ダライ・ラマ法王がツクラカンへ向かうため法王公邸の門に到着されると、ヒマラヤ仏教文化協会(Himalayan Buddhist Cultural Association)代表、デプン僧院ゴマン学堂の元学堂長、ギュト僧院の元僧院長、そして中央ドカム・チュシ・ガントゥク(Dokham Chushi Gangdruk)会長が出迎えた。中央ドカム・チュシ・ガントゥク(Dokham Chushi Gangdruk)は、チベット防衛のため最初に結成されたチベット人義勇抵抗組織である。この2つの団体が法王の長寿祈願法要を主催した。

長寿祈願法要に出席するため、ツクラカンへ向かわれるダライ・ラマ法王。2026年5月20日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

法王は、車でツクラカンの中庭を通り抜けながら、道の両側に集まって出迎えていた2つの団体のメンバーやその他の参列者たちに向けて、満面の笑みをお見せになった。

ツクラカンの中では、法王の玉座がマリーゴールドの花輪で華やかに彩られ、その前に置かれたテーブルは白い金香木の花の房で飾られていた。法王と向かいあって法要を執り行っていたのは、クンデリン・リンポチェである。リンポチェの右側には、ナムギャル僧院長、ガンデン僧院シャルツェ学堂長、ギュト僧院の元僧院長であるケンスル・ロブサン・ケートゥプ師、デプン僧院ゴマン学堂の元学堂長であるケンスル・ロブサン・ギェルツェン師、そして国際仏教連盟(IBC)の事務局長を務めるガンデン僧院シャルツェ学堂の元学堂長であるチャンチュプ・チューデン師が着座していた。一方、リンポチェの左側には、ガンデン僧院チャンツェ学堂長でブータン出身のジグメ・ラムサン師、ならびにガンデン僧院シャルツェ学堂長であるチャンチュプ・サンギェー師が着座していた。加えて、ニンマ派、サキャ派、カギュ派、そしてボン教の代表者たちも列席していた。

法要は、トゥルシク・リンポチェによるダライ・ラマ法王の過去世を称える祈願文『神饌しんせんなる祝福の雲(Clouds of Ambrosial Blessings)』の読誦から始まった。それは、チベットの歴代の宗教王、ドムトン・ペマ・ジュンネー、デプン僧院の創設者であるジャムヤン・チュージェをはじめ、インドやチベットの多くの偉大な師たちを想起させる。法王のご誕生について述べられる偈頌は次のとおりである。


  • ジャムゴン・ラマ(ツォンカパ大師)の生誕地の近く
  • シュリーデーヴィー(パルデン・ラモ)の予言どおりに現れ
  • ドメー(アムド)の中心地の伝統を守る家族のもと
  • タクツェルに不思議なるご誕生を遂げられたあなたに祈りを捧げます


続いて、偉大なるダライ・ラマ法王5世編纂の「如意輪白ターラーの儀軌」に基づき、本法要が始まった。白いターム字から、白ターラー尊が招請された。その御身体は秋の月のように白く、一面三眼二臂で、16歳の瑞々しく若々しい姿をしておられる。右手の印相は至高の成就を授ける与願印を結んでいる。左手は薬指と親指で白い青蓮華(ウトパラ)の花の茎を挟み、胸元に掲げている。御足は金剛跏趺坐かふざに組まれており、次の祈りの言葉が捧げられた。


  • 祝福された御方よ、あなたは計り知れない無数の劫にわたり
  • 慈しみの心から生きとし生けるものへの慈悲を修めてこられました
  • あなたの願いは広大にして、そのビジョンは円満に整い
  • そして今こそ、衆生を利益するという誓願を成就する時です


白ターラー尊に対し、漱口水そうこうすい 、洗足水、洗顔水、(障礙しょうげを取り除くために撒く)洒水をはじめとして、花、香、灯明、塗香、飲食(おんじき)、音楽などに至る、一連の広大な供物が供養された。さらに、衣服や装身具、七宝、七近宝、八吉祥、そして五欲妙徳(人間の五感を満たす美しい色形、美しい音、良い香、美味しい味、心地よい触感)のお供えがあり、宝傘、勝幢、荘厳幢、織物や音楽も捧げられた。

ツクラカン内部の様子。2026年5月20日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

ターラー尊への礼賛がなされた。


  • 母なるターラーよ
  • 御身は「ターレー」で衆生を輪廻から解放し
  • 「トゥッターレー」で八難から解放し
  • 「ターレー」で死から解放する
  • 最上の悉知しっちを与える母尊に帰依します


ターラー尊として観想された上師(ラマ)である法王の御胸には月を本質とする白い輪があると解説された。この輪は8本のスポークと、同心円状の五重の輪から成り、輪の中心には、白いターム字があり、それを囲むように法王の名真言の文字が配置されていた。すなわち、「オム・アー・グル・ベンザダラ・バッタラカ・マンジュシィー・ワーギンダ・スマティ・ジャナ・シャサナダラ・サムダ・シィーバダ・シッディ・アーユフ・プネ・ジャナ・プティンクル」である。

この最初の偈の形式に従って続く一連の偈頌によって、この行法の系譜の歴代の導師たちが勧請された。


  • 仏陀よ、諸聖者の主よ
  • この場所にお越しください
  • この最上なる地へお越しになられたなら
  • 我らの殊勝にして尊い法王の御命を、百劫にまで延ばし
  • 不滅の命という成就をお授けください
  • オーム・ターレー・トゥッターレー・トゥレー・サグ・ロラ・アーユフ・プネ・ジャナ・プティンクル・スヴァーハー


上師である法王の頭頂に化仏として座していた無量光仏が、無限の命と俱生の智慧の守護者たる無量寿仏へと変容した。その御手には、不死の甘露で満たされた黄金の宝瓶が携えられていた。宝瓶から溢れ出た甘露の流れは、法王の頭頂からその御身体へと流れ込む。法王の御身体は隅々まで甘露で満たされ、あらゆる病の危険、障礙、悪業、障り(煩悩障・所知障)、そして早逝の兆しなど、我々の不浄な心が穢れとして知覚するところの一切が浄化される。こうして、法王は不滅の命を成就された。

法要を執り行う高僧たちに主導され、集まった約5,000人の参列者は、オーム・ターレー・トゥッターレー・トゥレー・サグ・ロラ・アーユフ・プネ・ジャナ・プティンクル・スヴァーハーの真言を、できる限り多く唱え続けた。

クンデリン・リンポチェは、中央ドカム・チュシ・ガントゥクの元会長、ならびにヒマラヤ仏教文化協会の会長とともに、法王にマンダラを捧げ、長寿を祈願した。さらに、仏の身・口・意を象徴する品々、不死の霊薬を満たした宝瓶、五族の仏陀の象徴、長寿の酒、長寿の丸薬、転輪聖王の七宝、八吉祥、八吉祥財が捧げられた。

ダライ・ラマ法王にマンダラを捧げるクンデリン・リンポチェと、中央ドカム・チュシ・ガントゥクの元会長ならびにヒマラヤ仏教文化協会の会長。2026年5月20日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

慣例に従い、法王のお二人の家庭教師が記された、法王の長寿を祈念する『不滅の歌』が唱えられた。その歌には、次のような折り返しの言葉が含まれている。


  • 私たちは深い信心をもって祈願いたします
  • 雪の国(チベット)の守護者たるテンジン・ギャツォ(法王)が
  • 百劫もの永きにわたりましますように
  • どうかその御身に加護を注ぎたまえ
  • その誓願がいかなる障礙もなく成就されますように


本日、長寿祈願法要を主催した2団体のメンバーたちが、仏像や経典などを手にし、列をなして堂内を進んだ。そして、それぞれの代表者たちが法王の玉座に近づき、加持を授かった。

供物を手にし、ダライ・ラマ法王の前を列をなして進む2団体のメンバーたち。2026年5月20日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

法王に対して、心からの請願が捧げられた。
「私たち中央ドカム・チュシ・ガントゥクは、法王に謹んでご挨拶申し上げます。一日も早くチベットの地に再び太陽が輝き、私たちチベット人がその地で共に集える日が来ることを切に祈っております。この3日間にわたり、135名の僧侶と尼僧が法王の御長寿を祈る法要を執り行いました」

中央ドカム・チュシ・ガントゥクの代表者たちから、法王への感謝と敬意を表した記念品が贈呈され、その意匠についての説明がなされた。

ヒマラヤ仏教文化協会に所属するラマたちが、銀製の法螺貝とそれに添えられた表彰状を法王に献呈し、法王はそれをお読みになった。ラマたちは、次のように述べた。「法王の90歳のお誕生日と慈悲の年を祝うにあたり、私たちはすべての生きとし生けるもの、特にチベットの人々の幸福を祈ります。この銀の法螺貝を感謝の意を込めて法王に捧げます」

ヒマラヤ仏教文化協会の在家代表者2名が、台座に据えられた装飾を施した菩提樹の葉を法王に献上し、チベットの文化、文学、自然環境を守るために尽力されてきた法王の多大なる功績に対する敬意の言葉をそれに記したことを伝えた。「チベットの衆生と教えの守護者よ、どうかそのすべての善き願いが成就しますように」

ダライ・ラマ法王に台座に据えられた装飾を施した菩提樹の葉を献上するヒマラヤ仏教文化協会の2名の在家代表者。2026年5月20日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

チュシ・ガントゥクのメンバーたちは、ダライ・ラマ6世が作詞した歌を歌った。その歌には、次代の化身についての有名な予言である「白いツルよ、翼を貸しておくれ。遠くへは飛ばない、リタンから戻ってくるから」という詩も含まれていた。

法王が長寿の請願を聞き入れてくださったことへの感謝を込めて、感謝のマンダラが捧げられた。続いて、長寿を司る本尊である無量寿仏への祈りが行われ、次の一節を含む『仏教諸宗派不偏の興隆を願う祈願文 — 聖者の真実の調べ』が唱えられた。


  • これらの教えを護持する諸師の寿命が安穏にして調和に満ちたものでありますように
  • 僧伽が、聞・思・修ならびに利他の行をもって、これら教えを保持し続けますように
  • この世界が、これら教えに従わんとする篤き信仰を持った人々で満たされますように
  • そして、宗派を超えた仏陀の教えが、久しく栄え続けますように


法要は、祈願文『真実の言葉』を唱えて締めくくられた。

法王はツクラカンを後にされる際、二人の若いトゥルク(化身ラマ)をお招きになり、励ましの言葉をお掛けになった。同様に、エレベーターへと向かわれる途中も、群衆の中の高齢者や幼い子どもたちに特に心を配られ、沿道に並ぶすべての人々に終始微笑みを向けられておられた。

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ウェーサーカ祭に寄せたメッセージ https://www.dalailamajapanese.com/news/20260501 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20260501 釈尊の誕生・成道・涅槃を記念するこの吉祥なるウェーサーカ祭にあたり、世界中の仏教徒の皆様に心からのご挨拶と祈りを捧げます。

この聖なる日は、2500年以上前に釈尊が世界にもたらした光を私たちに思い起こさせてくれます。それ以来、世界は飛躍的に変化しましたが、釈尊の教えは今日においてもなお意義を持ち続けています。その縁起に関する深い洞察、そして誰をも害さず、すべての生きとし生けるものを助けようという呼びかけは、この困難な時代を生きる上で、最も慈悲深く、実践的な指針であり続けているのです。

私は機会あるごとに、仏陀の教えに従う人々に対して、21世紀の仏教徒であるようにと勧めてきました。すなわち、教えの真の意味を探求し、それを実践に移すように促しているのです。それは、教えを聞くことや経典などの典籍を読むことだけでなく、そこで得た内容を深く考察し、十分に理解して身につけるということを意味しています。

2570回目の釈尊の生誕祭というこの喜ばしい日に、すべての仏教徒の兄弟姉妹の皆様に心からのご挨拶を申し上げます。私たち一人ひとりが仏陀の教えを日々の生活に取り入れることで、より幸福で平和な世界を築くことに貢献できることを祈っています。

祈りと祝意を込めて

ダライ・ラマ
2026年5月1日

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チベット人福祉団体による長寿祈願法要 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260422 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20260422 本日、ツクラカンにてダラムサラ在住カム地方出身者のダサ・ドトゥー福祉協会(Dhasa Dhotoe Welfare Society)ならびに、60年代に対中国ゲリラとして戦い、その後ネパールに定住した人々のロディク福祉協会(Lodrik (Mustang families) Welfare Association)のムスタン定住家族主催によるダライ・ラマ法王長寿祈願法要が行われた。法王は、公邸の門前で両主催者の代表らの出迎えを受け、彼らと一緒に法話会場へと向かわれた。途中、歌手たちが歌い、踊り手たちが「タシ・ショルパ」の舞を披露して法王一行を歓迎した。会場に着いた法王は、約5,000人の聴衆に向けて微笑みながら手を振られ、法座へと着かれた。

ツクラカンに到着された法王を歓迎する歌手と踊り手たち。2026年4月22日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

今回の長寿祈願法要は、ダライ・ラマ法王5世編纂の「如意輪白ターラーの儀軌」に基づいて行われ、導師はナムギャル僧院長のロサン・サムテン師が務めた。最初に、導師が法王に礼拝し、カタと呼ばれる白い絹のスカーフを捧げた。彼の右側にはガンデン・チャンツェ学堂長クツァン・リンポチェとナムギャル僧院副僧院長、左側にはゾンカル・チョーデ僧院の現僧院長と元僧院長、後方にはボドン・パンチェン・リンポチェが座していた。

儀式は様々な供物の供養に始まり、ターラー尊への礼賛へと続いた。


  • 母なるターラ―よ
  • 御身は「ターレー」で衆生を輪廻から解放し
  • 「トゥターレー」で八難から解放し
  • 「ターレー」で死から解放する
  • 最上の悉知を与える母尊に帰依します


次に、我らの上師(ラマ)である法王の胸に、真言の輪(真言曼しんごんまん)を観想する方法が解説された。

「上師である法王は、本質においてターラーと一体であり、その御胸には月を本質とする白い輪がある。この輪は8本のスポークと、同心円状の五重の輪から成り、輪の中心には、立った状態の白いターム字がある。一番外側の輪には法王の長寿を願う名真言みょうしんごんの文字、すなわち「オム・アー・グル・ベンザダラ・バッタラカ・マンジュシィー・ワーギンダ・スマティ・ジャナ・シャサナダラ・サムダ・シィーバダ・シッディ・アーユフ・プネ・ジャナ・プティンクル」が、内側の4つの輪には、それぞれに異なる真言の文字が立った状態で配置され、全体として五重の真言の輪を成している」

法王の長寿祈願法要にて伝統的楽器を奏でる僧侶達。2026年4月22日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

続いて、歴代の上師達を呼び寄せる勧請が行われ、どうか法王に不死をお授けくださいと祈りが捧げられた。


  • この場所にお越しください
  • この最上なる地へお越しになられたなら
  • 我らの殊勝にして尊い法王の御命を、百劫にまで延ばし
  • 不滅の命という成就をお授けください


儀式の導師を務めるナムギャル僧院長は、長寿の矢を高く掲げて振り、玉座へと近づいて法王に捧げた。法王はその矢を受け取ると、諸方に向けて静かに振られた。

観想はさらに続く。
「法王の頭頂に化仏として座していた無量光仏が、無限の命と俱生の智慧の守護者たる無量寿仏へと変容する。その御体は赤みがかった白色で、一面二臂のお姿。禅定印を結び、掌の上に不死の甘露で満たされた黄金の瓶を持っている。
その瓶から甘露が溢れ出し、法王の頭頂からお身体へと流れ込む。するとお身体全体が甘露で満たされ、病、悪い影響、障害、非時の死など、我々の不浄な心が穢れとして知覚するところの一切が浄化される。こうして法王は、不滅の命を成就された」

法王にマンダラを供養するドトゥー・チョルカ福祉協会会長テンジン氏、ナムギャル僧院長ロサン・サムテン師、ならびにロディク福祉協会ジャンパ・チリン・ラマ会長。2026年4月22日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

「すると、法王の全身の毛穴から白い光が放たれ、お身体から腕の長さほど離れた位置で、大きな白い光の繭となってお身体を包む。これにより息災の悟りの事業一切が成就する。次に黄色い光線が毛穴から放たれ、白い繭からさらに腕の長さほど外側で黄色い光の繭となり、増益の悟りの事業一切が成就する。赤い光線が毛穴から放たれ、黄色い繭の腕の長さほど外側で赤い光の繭となり、敬愛の悟りの事業一切が成就する」

「同様にして濃い青色の光線が放たれ、赤い繭の外側で濃い青色の光の繭となり、調伏の悟りの事業一切が成就する。緑色の光線が放たれ、濃い青色の繭の外側で緑色の光の繭となり、悟りの事業一切が成就する。茶色の光線が放たれ、緑色の繭の外側で茶色の光の繭となり、加持と悟りの事業一切が安定し、堅固なものとなる」

「この六重の光の繭は、全体で一つの卵形を成し、堅固で揺るぎなく、壊劫の風にも破壊されない。繭と繭の間の空間は、咲きたての瑞々しい青蓮華しょうれんげ(ウトパラ)で満たされ、花々は、やさしく軽やかに揺れている」

「さらに、白い繭の内側には、時計回りに回転する白い守護輪があり、猛烈な炎が噴き出している。これにより、悪しき力や障害が来ても、鍛冶屋の炉に落ちた羽の如く一瞬で焼き尽くされる」

ここで白ターラーの真言念誦が繰り返され、法王は長い紐の一端を手に取られた。法要を主宰する高僧たちもその同じ紐を手に持たれた。これにより、法王と高僧たちの縁と絆が結ばれる形となった。真言念誦が終ると、紐は元の位置に戻された。

次に、一切衆生への慈悲により仏法を守り伝えてくださるために長生きしてくださいとの請願を込めて、法王に曼荼羅が捧げられた。導師は、仏のお身体を象徴する白ターラー像、仏の言葉を象徴する経典、仏の心を象徴する仏塔を法王に捧げた。

法王に供物を献上するナムギャル僧院長ロサン・サムテン師。2026年4月22日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

つづいて、長寿の甘露で満たされた宝瓶、五智如来の象徴、長寿の酒、長寿の丸薬、転輪聖王の七宝(輪宝、宝珠、妃宝、臣宝、象宝、馬宝、将軍宝)が献上された。これら七宝には、三世(過去・現在・未来)のすべての仏が称賛する最上の教え、すなわち大乗の法統が具わっており、仏法の威光が揺らぐことなく継承されるように、という願いが込められている。

さらに、八吉祥(輪宝、勝利の旗、宝傘、吉祥格子、蓮華、宝瓶、双魚、右巻きの法螺貝)と八吉祥物(鏡、牛黄ごおう、ヨーグルト、ドゥルヴァ草、ビルワの実、右巻きの法螺貝、朱砂、芥子の種)が捧げられた。

その傍らでは、仏像、経典、法衣などの供物を手にした施主たちの行列が、法王の座の前を次々と通り過ぎていった。主催団体の代表者たちは玉座に近づき、法王から加持を受けた。

法王の前に進み出て供物を捧げる主催団体のメンバー達。2026年4月22日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

『至高の勝利者にして一切智者、ダライ・ラマ法王14世の長寿祈願文――不滅の甘露の旋律』(ジャムヤン・ケンツェ・チューキ・ロドゥ作)が唱えられ、続いて、法王の長寿を願う一偈の祈願文が唱えられた。

法王が長寿の請願を聞き入れてくださったことへの深い感謝を込めて、「感謝の曼荼羅」が捧げられた。続いて参列者全員で、法王ご自身の編纂による『仏教諸宗派不偏の興隆を願う祈願文 ―― 聖者の真実の調べ』が唱えられた。その主旨は以下の通りである。


  • これこそ、三蔵と四種タントラのすべての心髄と階梯が
  • 間違うことなく説かれた最上の法統である
  • この尊き仏の教えが、雪国チベットに末永く栄え、継承されますように


最後に、次の祈願文で法要が締めくくられた。


  • 要約すれば、虚空(空)が続く限り、
  • そして、生きとし生けるものの苦しみが続く限り
  • 私もまたこの世に留まり、直接・間接を問わず
  • あらゆる方法で彼らに利益と幸福をもたらすことができますように


『真実の言葉』を始めとする吉祥の祈りが捧げられ、法要はつつがなく終わりを迎えた。法王は玉座から立たれ、ツクラカンを発たれた。エレベーターへと向かう道すがら、両脇を埋める群衆に晴れやかな微笑みを向けられた後、中庭の群衆に応えながらゴルフカートで公邸へと戻られた。

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ローマ教皇レオ14世の訴えへの支持表明 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260331 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20260331 教皇レオ14世が「聖週間」の始まりを告げる「受難の主日(枝の主日)」のミサで述べられた、平和への力強い訴えに私は心からの支持を表明します。武器を捨て、暴力を放棄するようにと求める教皇の呼びかけは、すべての主要な宗教が説いている本質そのものであり、私の心に深く響きました。

実際に、キリスト教、仏教、イスラム教、ヒンドゥー教、ユダヤ教、または世界のすべての偉大な精神的伝統が伝えているメッセージは基本的に同じであり、いずれもが「愛・慈悲・寛容・自己規律」を説いています。これらの伝統の教義に「暴力」が入り込む余地はありません。暴力は更なる暴力を生むだけで、永続する平和の礎には決してなり得ないことを歴史が再三再四示してきました。

中東でみられる紛争、ロシアとウクライナの戦争を含む、あらゆる衝突への永続的な解決は、最も深いレベルにおいて、私たち人間は皆兄弟姉妹であるという理解に基づき、対話と外交、相互尊重に根ざして模索されなければなりません。

暴力と紛争が一日も早く終息することを切に求め、祈りを捧げます。

ダライ・ラマ
2026年3月31日

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新カンタベリー大主教を祝福 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260326 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20260326 インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ

ダライ・ラマ法王は、カンタベリー大主教に就任したサラ・マラーリー師に書簡を送り、次のように祝意を述べられた。

「今日の世界は多くの深刻な課題に直面しており、今こそ根本的な人間的価値が試されている時です。私たちは宗教指導者として、この人間的価値を再確認し、より多くの人々に広めていくという特別な責任を担っていると考えます。世界のすべての主要な宗教は、慈悲、寛容、自己規律、そして知足を説き、それらを育むための実践的な方法論を説いています。これらは、すべての人類と有意義に分かち合えるよき資質です」

「貴女が英国国教会において初の女性指導者となることを知り、大変嬉しく思います。女性は他者の幸福、特に思いやりに関してより敏感であることを示す科学的証拠が揃ってきており、指導的立場に就く女性が増える世界はより理解に満ちた平和な世界になると、私は心から確信しています。貴女のご就任は希望の光です」

法王は祈りと祝福の言葉をもって書簡を締め括られた。

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チベット人グループによる長寿祈願法要 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260325 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20260325 インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ

今朝、ダライ・ラマ法王の長寿祈願法要の一環として、ツクラカンとその前庭は花々で美しく飾られた。この法要には、約4,000人が参列した。

長寿祈願法要に出席するため、ツクラカンへ向かわれるダライ・ラマ法王。2026年3月25日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

法王が公邸の門に到着されると、3つの祈願法要主催グループ、すなわち中央チベット出身者で構成されたウ・ツァン・チョルカ(U-Tsang Cholkha)、カム地方ザチュカ地域出身者のドカム・ザチュカ協会(Dokham Zachuka Association)、キロン出身者のキロン福祉協会(Kyidong Welfare Association)の代表者たちが前に進み出て法王を出迎えた。ホルンを奏で、香炉を揺らす僧侶たちに先導され、法王はツクラカンへと進まれた。ツクラカンの中庭では、踊り手たちが歌い、舞い、祝意を表した。

本日の法要は、如意輪白ターラー尊に基づき、リン・リンポチェによって執り行われた。リンポチェの右側にはナムギャル僧院の僧院長が、左側にはトゥルシク・リンポチェとナムギャル僧院の金剛阿闍梨が着座した。法座左側の来賓席には、ガンデン僧院ジャンツェ学堂の元僧院長およびギュト僧院の元僧院長らが列席していた。

複雑な観想の説明の合間に、次の偈頌が繰り返し唱えられた。


  • われらが栄えある尊きラマの御寿命が百劫のあいだ長らえんことを
  • どうか不滅の成就を授け給わんことを


続いて、過去の導師たちに対し、法王の長寿を願う祈りが捧げられた。

リン・リンポチェが前に進み出て、法王に長寿の矢を捧げると、法王はそれを受け取り、四方に向けて穏やかに掲げられた。長寿尊である無量寿仏が招請され、儀式を行うラマたちと法王を結ぶ紐が配られるとともに、色とりどりの光のとばりが観想された。

長寿祈願法要において、ダライ・ラマ法王に長寿の矢を捧げるリン・リンポチェ。2026年3月25日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

法王が教えと有情のために、百劫にわたりご健在であるよう請願する曼荼羅供養の読誦を、経頭が先導した。この請願を重ねて強調する形で、リン・リンポチェは「私たちが功徳と智慧を積み続けられるよう、どうか百劫にわたりご長寿であられますように」と祈願し、自らも曼荼羅を捧げ、続いて仏陀の身・口・意を象徴するターラー尊の仏像、経典、仏塔を献じた。次に、五族の仏陀の象徴、長寿の酒、長寿の丸薬、転輪聖王の七宝、八吉祥、八吉祥財が捧げられた。

法王のお二人の家庭教師が記された法王の長寿祈願文が唱えられている間、本日の法要の主催グループの代表者たちが順に法座へ進み、法王より加持を授かった。

ウ・ツァン・チョルカは、「世界の帰依処賞(ワールド・リフュージ・アワード)」と称する象徴的な記念品を法王に献呈し、代表者の一人がその象徴的意味について次のように述べた。

「この記念品は精緻なブロンズで鋳造され、その円形の意匠は、愛、思いやり、そして正義に基づく法王の普遍的な活動を象徴し、世界を照らす輝かしい光として表現されています。中央に配されたポタラ宮は、チベット民族の長く輝かしい歴史を示すとともに、現世ならびに来世において、法王がチベットの人々にとって至高の帰依処であられることを象徴しています。また、法王の持ち味である思いやりに満ちた微笑みは、法王のポタラ宮への速やかな吉祥なる御帰還と、世界中に愛と思いやりの種が蒔かれることを願うチベットの人々の切なる思いを表しています」

「そして後光のように放たれる光は、すべてに遍満する法王の慈悲を照らし出し、世界全体を平和と安寧の道へと導いていることを表しています。また、三つの雲は法王の三つの使命を象徴し、空から花が降り注ぐように世界に加持を散じ、尽きることのない愛と思いやりの雨をすべての有情に注ぎ続けるさまを表しています」

「世界の帰依処賞」と称する象徴的な記念品をダライ・ラマ法王に献呈する中央チベット出身者協会。2026年3月25日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

「裏面に配された世界地図は、法王の普遍的責任の理念、人類はひとつ、相互依存の見解、そして平和と非暴力を実践されてきたその歩みを象徴しています。チベットの地図は、チベットの人々が有する独自の宗教的・文化的アイデンティティを、損なうことなく守り抜こうとする法王の揺るぎない決意を表しています。また、法王の九十歳を記念するもの、ならびに “愛と思いやりの年” を表すこれらのシンボルは、思いやりの価値を世界に高めてこられた法王の外・内・秘密にわたる広範なご活動への敬意を表するものです」

「この周りを取り囲む連なる山々の意匠は、チベットの宗教・政治・文化を守り抜いてこられた法王の比類なき慈愛を想起させるものです。また、これを支える二頭の雪獅子は、チベットの宗教・政治・文化を守り継がれてきた法王の無二の遺産に対するチベットの人々全体の深い敬慕と尊崇の念を象徴しています」

「そして台座には、法王がこの地上の生きとし生けるものすべてにとって比類なき帰依処であり守護者であることを謳う、チベット語および英語の銘文が刻まれています。中央に配された二重の吉祥紐は中央チベットの象徴であり、宗教と政治の合一を表しています。裏面に刻まれた六字真言 “オーム・マニ・ペーメ・フーム” は、チベットの人々が抱く固有の信仰の輝きを示しています。法王が、永く揺るぎなくご健在であられますように」

ドカム・ザチュカ協会もまた、法王に特別な記念品を献呈し、その代表者の一人が添えられた証言を朗読し、チベットの人々が再び一つになれることを願う気持ちを表明した。同協会の人々は、蓮華と如意宝珠を持つ蓮華手観音菩薩(パドマパーニ)である法王に従って歩むことを誓い、いつの日か再びラサにおいて相まみえることができるようにとの希望を改めて表明した。

ダライ・ラマ法王に特別な記念品を献呈するドカム・ザチュカ協会。2026年3月25日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

法王が長寿の請願を受け入れてくださったことへの感謝の印として、曼荼羅供養と仏陀の身・口・意を象徴する供物が捧げられた。

本日の法要は、『真実の言葉』を含む吉祥なる祈願文の読誦をもって締めくくられた。法王は、ホルンを奏で香炉を携えた僧侶たち、ならびに本日の主催者代表が再び先導する中、ツクラカンを後にされた。エレベーターへ向かわれる途中、法王に手招きされて駆け寄った幼い男の子との心温まるひとときがあった。法王に頭を優しく撫でられると、男の子は手を振って、すぐさま合掌して礼拝し、その様子に法王も楽しげに微笑まれた。法王は、左へ右へと集まる人々に終始笑顔で応えながら公邸へと戻られた。

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全インド・チベット問題支援コア・グループによる長寿祈願 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260311 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20260311 インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ

今朝、ダライ・ラマ法王は、90歳の誕生日を祝う行事の一環として、全インド・チベット問題支援コア・グループ(All India Tibet Support Groups)が主催する法王の長寿祈願法要に出席された。法王は公邸の門にてチベット支援コア・グループ代表による出迎えを受け、その後、ツクラカンの中庭に設置された法座へと進まれた。

ツクラカンの中庭で行われた長寿祈願法要にてチューの儀式を行うアルナーチャル・プラデーシュ州の在家修行者グループ。2026年3月11日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:ザムリン・ノルブ / 法王庁)

まず最初に、アルナーチャル・プラデーシュ州のルーパとカラクタンから来た在家修行者グループが、チューに関連した儀式を行い、その締めくくりに法王の長寿を祈願する偈頌を唱えた。


  • 雪山に周りを囲まれたこの浄土には
  • すべての利益と幸福のすべてが生じる源である
  • 観自在菩薩の化身テンジン・ギャツォ法王がおられる
  • 法王の御足の蓮華が何百刧もの間健やかにとどまられますように


会場では、加持されたお茶と甘いごはんが振る舞われた。

ナムギャル僧院の僧侶たちが偈頌を唱える中、コア・グループの代表者とチベット支援団体幹部の2名が、曼荼羅と仏陀の身口意の象徴を法王に捧げた。

法王に供物を捧げる全インド・チベット問題支援コア・グループ議長。2026年3月11日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

つづいて、法王の二人の師によってつくられたダライ・ラマ法王の広範な長寿祈願文『不滅の歌』が、まずカイラッシュ・チャンドラ・バウドー氏の先導によりヒンディー語で、続いてチベット語で唱えられた。その後、チベットおよびインドの国旗が法王に献上された。コア・グループの役員たちは法王に敬意を表して、カタと呼ばれる白い絹のスカーフを捧げた。

全インド・チベット問題支援コア・グループの全国幹事、RK・キルメイ氏が参加者に向けて挨拶を述べ、コア・グループのメンバーたちにとって法王が長年にわたっていかに大きな精神的支柱であったかを語った。同氏および全インド・チベット支援グループの役員たちは、今回の長寿祈願法要の記念誌を制作すると発表した。続いて、法王に「カルナー・ラトナ(慈悲の宝珠)」が贈呈された。これは黄金の菩提樹の葉で、一方の面には法輪が、もう一方の面には説法印を結んだ手がかたどられている。その台座に刻まれた言葉を司会者が読み上げた。

長寿法要にて全インド・チベット問題支援コア・グループから贈呈されたカルナー・ラトナを手にするダライ・ラマ・法王。2026年3月11日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

「カルナー・ラトナは、世界平和、慈悲、そしてインドの古代精神的遺産の振興に生涯を捧げてこられたことへの感謝の意を込めて、全インドのチベット支援グループより、ダライ・ラマ法王14世テンジン・ギャツォ師に捧げられるものです。私たちは、法王の四つの崇高な使命の追求と、チベットの自由回復に向けた取り組みに対し、揺るぎない支持を改めてここに誓います」

アルナーチャル・プラデーシュ州から来た女性グループが、同州の6つの主要部族の民族伝統、衣装などを披露するパフォーマンスの一環として、歌と踊りを披露した。続いて、タミル・ナードゥ州から来たアーティストたちが、カーリー女神に捧げる古典舞踊を披露し、物語を表現するという南インドの舞踊形式が見事に演じられた。

古典舞踊を披露するタミル・ナードゥ州のアーティストたち。2026年3月11日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

その後、400名を超える全インド・チベット支援グループのメンバーが法王の御前を順に通りながら敬意を表した。その間、ナムギャル僧院の僧侶たちは「真実の言葉」を繰り返し唱え続けた。

ダラムサラのインド・チベット友好協会会長、アジット・ネーリア氏が謝辞を述べて会を締めくくった。法王は法座を降りられ、ゴルフカートに乗られると、集まった善男善女に微笑んで手を振りながら、ゆっくりと公邸へと戻られた。

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元政治囚とラサ少年協会による長寿祈願法要 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260223 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20260223 インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ

今朝、ツクラカンに約4,000の人々が集まり、ダライ・ラマ法王の長寿祈願法要が執り行われた。この祈願法要は、現在世界15か国に在住するチベット人の元政治囚らと、1960年代後半にスイスで設立された福祉団体であるラサ少年協会(Lhasa Boys’ Association)のメンバーによって発願、主催されたものである。

チベット人の元政治囚とラサ少年協会による法王への長寿祈願法要に出席するため、ツクラカンに到着されたダライ・ラマ法王。2026年2月23日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

ダライ・ラマ法王を主催グループの代表者たちが法王公邸の門で出迎えると、僧侶たちがホルンを吹き鳴らし、香炉を揺らして法王を先導した。法王は満面の笑みを浮かべ、通路の両側に並ぶ人々に手を振りながら進まれた。

法要は、法王と向かい合って着座していたクンデリン・リンポチェによって執り行われた。リンポチェの右側には、ナムギャル僧院の新僧院長であるゲシェ・ロサン・サムテン師が座し、その右隣にはケウツァン・リンポチェが着座していた。クンデリン・リンポチェの左側には、ナムギャル僧院の金剛阿闍梨であり、同僧院の前規律長であるウーセル・リンポチェが座していた。

本日の祈願は、長寿を授け、あらゆる有情を守るとされる白ターラー尊に焦点が当てられた。白ターラー尊に、「どうか眷属けんぞくとともにこの場においでください。今こそ、有情を救うという誓願を成就する時です」という請願が捧げられた。観想されたターラー尊が灌頂され、その頭上に阿弥陀仏が発現した。供養として、沐浴の水、花、音楽、傘蓋、勝幢しょうどう(勝利の旗)をはじめとする広大な供物の海が観想され、ターラー尊が、輪のように連なっていると観想された。

ダライ・ラマ法王の長寿祈願法要を執り行うクンデリン・リンポチェ。2026年2月23日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

一連のラマおよび尊格に対して祈願が捧げられ、それぞれの偈頌は以下の請願によって結ばれていた。


  • われらが栄えある尊きラマの御寿命が百劫のあいだ長らえんことを
  • どうか不滅の成就を授け給わんことを


クンデリン・リンポチェは法座に近づき、長寿の矢を法王に捧げると、法王はこれを受け取り、高く掲げて示された。長寿尊である無量寿仏が招請された。法王は、儀式を先導するそれぞれのラマへと伸びる紐が結ばれた金剛杵を胸の前で持たれていた。儀軌では、ラマのお身体が黄色、赤、青、緑、茶などのさまざまな色の光で満たされ、それらの光が毛孔から放射されて光のとばりを形成するさまが述べられ、ターラー尊の真言が輪のように連なっていると観想して唱えられた。

ダライ・ラマ法王に長寿の矢を捧げるクンデリン・リンポチェ。2026年2月23日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:ザムリン・ノルブ / 法王庁)

ツォク供養(ガナプージャー)が行われ、法王はその供物の一部を受け取って召し上がった。続いて、経頭が五穀によるマンダラを作り、クンデリン・リンポチェがこれを奉げて法王の長寿を祈願し、仏陀の身・口・意を象徴する仏像・経典・仏塔を献じた。次に、リンポチェは長寿の水瓶を捧げ、法王はそこから一滴の甘露を口にされた。続いて、五族の仏陀の象徴、長寿の甘露、長寿の丸薬、仏法の威光を示す転輪聖王の七宝、功徳の繁栄を示す八吉祥、無明の克服を象徴する八吉祥財を献じられた。

仏像や無量寿経、僧衣などの供物を携えた参列者の行列がツクラカンを進み、順に法王から加持された結び目のある赤い布のお守りを授かった。続いて、ジャムヤン・ケンツェ・チューキ・ロドゥ師による『不滅の甘露の旋律 ― 最勝なる勝利者であり、全智なる方 ― ダライ・ラマ法王14世の長寿祈願文』が読誦された。行列の最後尾には、白いチュバ(チベットの民族衣装)を着た非常に高齢の白髪の男性が続いており、法王は感謝の意を表し、その頭に温かく手を置かれた。

ダライ・ラマ法王の前に供物を携えて進む人々。2026年2月23日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

経頭は、法王が百劫にわたる長寿の請願を受け入れてくださったことへの感謝を込めて、もう一つのマンダラを法王に捧げた。主催グループを代表する男女が、仏陀の身・口・意を象徴する供物を奉げ、観音菩薩であるテンジン・ギャツォ法王がすべての幸福の源であることを思い起こさせた。

ナムギャル僧院の僧侶が、法王へ礼拝し、法王が担われる四つの主な使命を確認する声明文を読み上げた。同時に、チベットの元政治囚の代表者たちが、法王の九十歳を記念する品と、法王の生涯において重要な人物である法王の家庭教師たち、マハトマ・ガンジー、ジャワハルラール・ネルー、マザー・テレサ、ネルソン・マンデラ、その他多くの人々に囲まれた法王を描いた絵を献呈した。声明文は、法王が慈悲の導師であり、チベット仏教のあらゆる伝統を保持する方であるとし、法王が常に唱え導いている祈願についても言及した。

ダライ・ラマ法王に敬意を表す声明文を読み上げるナムギャル僧院の僧侶。2026年2月23日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)


  • この虚空が存在する限り
  • 有情が存在する限り
  • 私も存在し続けて
  • 有情の苦しみを取り除くことが出来ますように


声明文は次の言葉で締めくくられた。
「チベット人の元政治犯がこの機会に捧げたこの記念品と顕彰をどうかお受け取りください」

続いて、チベットで逮捕され処罰された「歌う尼僧」の一人であるンガワン・サンドル氏がスピーチをした。

「法王猊下は大変な困難を経て故郷を離れられましたが、慈悲の心によって、すべての有情、とりわけチベットの人々を見守っておられます。猊下こそが、チベット全土の人々の唯一の希望なのです」

「中国共産党の破壊的な力は、チベットに甚大な苦難をもたらし、人々は昼夜を問わず涙を流して苦しんでいます。私たちは文化と言語を失うという深刻な危機に瀕しています。この問題に注意を向けてもらうため、チベットの人々は焼身自殺という窮余の策に訴えてきました。私たちにはもはや故郷において自由はなく、故郷から逃れざるを得ませんでした。雪国の主であられる猊下が、いつか再び故郷へお戻りになられることをお祈りいたします」

長寿祈願法要でスピーチをするンガワン・サンドル氏。2026年2月23日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

「中国共産党はチベット語の教育を許可していません。教師たちはできる限り秘密裏に教育を続けていますが、それは彼ら自身を大きな危険に冒してのことです。さらに、チベットの子どもたちに捏造された歴史を教えるよう命じられた中国当局者さえいます。例えば、観光客に対して “ポタラ宮は中国の王女への贈り物として建てられた” などと説明しています」

「政府機関で働く人々は寺院への参拝を含め、宗教的な行為を禁じられています。すべてのチベット人は法王様に帰依していますが、子どもたちは親に逆らうよう強いられています。規則や規制によってチベット人の行動は制限されています。猊下と同じテンジンという名の子どもは試験を受けることさえできないのです。今起こっていることすべてを説明するには時間が足りません。猊下のお声を聞くだけで、私たちの目に涙が溢れます。猊下のように伝統的な智慧と現代科学を融合させ、慈悲の心を育むことを奨励された方は他にいません。私たちは今も、そしてこれからも、猊下の弟子でありたいと願っております」

儀式は、ディルゴ・キェンツェ・リンポチェの求めに応じて法王自らが作られた長寿祈願の偈頌、さらに『仏教繁栄のための祈願文』、『真実の言葉』、そして祈願王とされる『普賢菩薩行願讃』の偈頌の読誦によって締めくくられた。

法王は、ツクラカンからリフトの場所まで歩き、その後、ゴルフカートに乗ってツクラカンの中庭を進まれた。その間、法王は終始微笑みをたたえ、通路の両側に並ぶ参列者や加持を願う人々に挨拶をされた。

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